善峯寺


以前から訪れてみたかったのだがその不便さ故にいけなかった善峯寺に行く機会を得た。友人が車を出してくれるということで、紫陽花を目当てに向かった。



谷を一面覆う一万株の紫陽花の壮観な眺めで有名とのこと。例年ならば多少は咲いている頃だったのだろうが、今春は寒かったせいか見頃はあと3週間は先であろう。「あの枝垂れ桜なんて春に来たらさぞかし綺麗なんだろうね。」「あと数週間遅ければ紫陽花も見事だろうねえ」「秋はさぞ紅葉が迫力あるだろうよ」なんてことばかりいいながら歩いて回ったのがなんだか可笑しかった。想像に勝るものなしということで。





紫陽花は観光事業よろしく植栽の真っ最中のようで谷の中でも土肌の表れた工事途中の箇所がちらほらしている。林間にひっそりと咲く風情というよりはどこぞの紫陽花公園のような眺望だった。広大な境内の中の御堂に番号が振られていて道順まで細かく書かれている。そんなものなくても良いだろうに。三室戸寺のほうが風情がありそうだ。


30代半ばのカップルが桂松院堂の屋根の下で熱烈にキスしていちゃついていた。人目も憚らずという言葉が正に当て嵌まる感じ。そんなところも公園っぽいと思った。