友人の結婚

高校、大学と親しくしていた友人がめでたく結婚し、東京での式に参列した。14,5年ぶりに新郎の母や弟と会えたのも嬉しかったし、二心なく嬉しさしか感じられなかったので、会う頻度は少なくなってたとはいえ彼は実に親友なのだろう。新郎の入場時には一張羅を着た彼に吹き出してしまったが、そんな自分を見て彼も噴き出すのに必死だったと文句を言われた。形式ではなくやはり湧く感情で再確認できるものがある。


高校の友人らに久しぶりに会えるかと思いきや、高校の同窓は自分だけだった。新郎側は投資銀行の面々やIT企業の経営陣が社長以下ずらりと並び、新婦側には弁護士が並ぶ。ずいぶんといかつい面子だなあなどと思いつつも小学校、高校、大学の友人だけ集めてくれたテーブルだったので気楽に御馳走を頂けた。


隣席の人と妙に波長が合った。海外での経験、旅行好き、ハイキング好き、寺巡り、史蹟巡り、カフェ巡りとなんだか週末にしていることが似ている。披露宴の後に名刺交換会と化した流れに乗らずに気楽に過ごした。
「御朱印集めしているんだけど。。。」「東寺のは見事だよねえ」
「あの宮大工の。。。」「え?西岡さん?」
京都まで新幹線での道中、普段分かり合える人の少ない分野で尽きぬ話ができたのだが、よくよく話を聞くと彼は東大卒の日本銀行勤めと一番お堅い職業だと判明。全くそんな印象は受けない親しみやすい人柄だった。


なにはともあれ、親友が誓いを立てた人生の節目に同席し、自分の新婚時の瑞々しさというか前向きな気持ちが蘇ってきた。いい日だった。