祇園祭 宵宵山

祇園祭の期間中は洛中の古い家が家伝のお宝を通路沿いに展示する。祭りを盛り上げてくれもするが、家格と歴史をよそもんに見せつけるといった感もある。奥で気づいていないかのように、見える位置で食事しているのを格子越しに観光客に見せつける。いやーいけずだわ。


小さい子供が泣き出すほどに小路は往来で埋め尽くされる。危ないから一方通行にされている路も幾筋もある。そんな人だかりを異世界のように上から涼しげに見下ろす人達あり。


写真にどんなセリフをつけようかと思ったが、思い浮かんだフレーズはただひとつ。
「みろ、人がゴミのようだ」


ムスカさんの名言ですな。
それにしても昔のジブリ映画には人間社会の清濁を併せ持つ登場人物が多かった。権謀術数に没頭する王族兄弟や処世術に腐心するクロトワ、そしてムスカなど。最近の作品は子供向けに純真無垢に整形されすぎていやしないか。