朝顔

南禅寺塔頭である南陽院で朝顔が咲き誇っていた。朝顔ってこんなに清々しい容姿だったか。鉢毎に花の色が異なり、斑入りや変化朝顔など種類も多い。門前で思わず足が止まってしまった。


行燈仕立てに蔓を絡めて大輪の花が密集するのを楽しむのが王道。支柱には緑や青のプラスチック棒が使われることが多いが、笹竹など自然素材を使ったものがなんとも風情がある。来年は朝顔を行燈仕立てで育ててみようか。種は毒性が強いので犬が口にしないように気をつけないといけない。



変化朝顔は品種固定されていないものが多い。というよりは変化朝顔は種を残さない場合が非常に多く、やっかいらしい。変化朝顔の特徴が発現していないが遺伝子を持ちつつもまだ種を作れる株を元にして、たくさん播いた種の中から代々変化朝顔を取捨選別して育てるという非常に手間暇がかかる道楽だ。なにせ一年草なのだから。こういう刹那のものに昔の人は入れ込むことが多かったようだ。そんなわけで江戸時代の人は感覚的に遺伝の法則を知っていたといわれる。遺伝を勉強するならショウジョウバエより朝顔を育てたいものですな。