さすが中国、こんなところにまで行列が。。。霊鳥鳳凰に乗る仙人を先頭にしてその後ろに様々な守護霊獣を並べるこの様式を走獣というそうで、走獣の数は建物の格に応じて増えていき最大は当然紫禁城の十体だそうだ。鳳凰以外、どれも同じに見える。是非間近で見てみたいものだ。
先頭 仙人騎鳳 太公望、周の敏王、周の敬王、三蔵法師など諸説有り
- 麒麟 吉祥の神獣であり、仁政と王者の徳を表す
- 鳳凰 麒麟と同じ
- 獅子 王権と聖山の支配
- 海馬 皇帝の徳が大海に通ずることの象徴
- 天馬 皇帝の徳が天にまで至ることの象徴
- 押魚 雨をもたらし、火を鎮め災害を防ぐ
- サン猊 獅子の別名で、あらゆる動物の支配を象徴する
- カイ豸 皇帝の治世が公明正大なことを象徴する
- 斗牛 雨をもたらし、火を鎮め災害を防ぐ
- 行什 猿。三蔵法師のお供の孫行者だともされる
最後尾 龍
明、清王朝を通じて490年の都だった北京の皇宮の屋根にも今や到る所に草が生える。それが居住者を失った年月を物語っていて良い。
奥の建物の走獣は五体、手前の建物には七体。どうやら後ろから削られていくので行什まで拝める建物は稀少らしい。そんなところを見て歩くのも面白い。日本にも鬼瓦は伝わったし京都の民家の軒先には鍾馗様が置かれるが、この走獣は伝わらなかったようで残念。それにしても、屋根に生えているのはまさか玉蜀黍ではあるまいな。