結婚四周年目 翡翠


中国出張で遊び歩いている間、実は嫁さんの誕生日だった。そこで帰国後一週間遅れで評判の良い洋食店で祝ってきた。


結婚以来、毎年誕生石のアクセサリーを贈ろうと試みている。できれば産地に直接出向いて。


初年度は金剛石の指輪。これはさすがに南アフリカなどの産地まで行く余裕が無かった。


一周年目は深い赤紫のボヘミアンガーネットのネックレスを産地であるチェコで買い求めて贈った。


二周年目は四角くカットされた大粒のイエロートパーズを産地であるインドで買い求めて贈った。


三周年目は迷ったのだが中国産出の翡翠にしようと思った。エメラルドは高価な割りに衝撃に弱く手入れが必要だ。翡翠は中国人の友人が母から贈られた翡翠の護りの腕輪を常に肌身離さず着けているのを知っており、生活の中で日々常用できる丈夫さが良いと思った。今後はピアスやネックレスなどになりがちなので腕輪というのも変化をつけられて良さそうだ。


翡翠を探し求める買い物旅に出ようと思っていた矢先、相談した中国人の友人が崑明にいる母から特別な贈り物用に貰った新しい翡翠の腕輪をくれるという。気軽にお土産としてあげるものでも無いので渡す相手が居なかったので丁度良いと言ってくれた。思いもよらないご好意に大感激。彼女は嫁さんを知ってくれている友人でもあるし、嫁さんにあげるならいいよ、と言ってくれた。どこかでお金で買うよりも遙かに気持ちのこもった贈り物になる。


そうこうして三周年目には翡翠の腕輪を贈った。嫁さんもとても喜んでくれたようで嬉しい。貴重な品を戴いた中国人の友人にはいつどうしたら恩を少しでも返せるのか。皆目見当がつかない。