第八陣窯出し 外土内白釉ボウル

月に2回は行こうと思っている陶芸だが、まだ2012年に入って2回しか行けていない。この思い通りにならなさはいかんともし難い。



鳥取民芸運動で著名な柳宗悦の息子柳宗理の指導を得て陶器を作っている出西窯という窯がある。その窯で作っている外が土肌、内側だけ白釉薬のかかったボウルや皿の雰囲気がなかなか良かった。それを真似てみたのだけれども、出西窯のものはぼってりと厚手だったので、薄手に軽く作ってみた。それが忘れた頃に焼き上がった。



はい、この通り。見事に割れた。赤土に白鳳という白釉薬をかけて酸化で焼いたのだが、白鳳の収縮率が他の釉薬よりも高く、内側にだけかけると焼成時に内側にひっぱられて外側から割れやすいらしい。釉薬は1mmの厚さもなく、薄くしか掛けていなくとも、である。出西窯のものがぼってりと厚かったのにも理由があったようだ。



断面を見ると、思いのほか均等に緩やかなカーブを描いて底から縁まで細くなっている。造形は悪くないだけにもったいない。底の厚さは十分にある。おそらくは淵の厚みが足りず、淵から底へ亀裂が走っていったのだろう。縁まで均等の厚みにすれば割れずに作れるかもしれない。再度似た風合いの皿、ボウル、小皿を作ってみようか。



若干上記ボウル皿より厚く作った小鉢は割れずに焼き上がった。外側を土肌のままにすると、土のざらざらとした質感が手に馴染んで気持ちが良い。並白土は釉薬の発色は奇麗だが、白すぎて土肌を楽しむにはか細過ぎる印象。黒土はそれ自体で重厚になるが、やはり土らしさを一番感じるのは赤土かもしれない。出西窯のものよりは軽く薄い。マンゴーのお八つ入れに作ったのだが、食器として使おうか。ちなみに市販の陶器と同じものを手間暇かけて作っても興醒めなので、外側に「マンゴー二歳半ヲ祝シテ」と彫ってある。二歳半、とても微妙。