将軍塚


山頂は桜の海のようだった。



車でしか行けない為、さほど観光客は訪れない将軍塚。リードを放しさえしなければ犬も連れ込んで自由に散策して良いので散歩するのに気持ちが良い。春京都の犬散歩の穴場に認定。



和気清麻呂桓武天皇をこの山頂に連れて来て、平城京から遷都する候補地として京都の地の利をこの景色を見せながら説いた。後に桓武天皇は王城鎮護のため将軍の像を埋めさせたと伝えられる。つまり平安京の青写真が描かれた場所でもある。その為か、乃木大将、東郷元帥、菊池大麓、大隅重信など多くの明治の元薫が手植した松がある。明治という新しい日本創りに思いを込めたのだろう。教科書でしか知らない彼らが揃って百年近く前に同じ地を踏んでいたとは今となっては想像し難い。


将軍塚からは銀閣寺、平安神宮賀茂社京都御所など左京区を一望できる。山頂からも目を引いたのは平安神宮の紅枝垂桜と賀茂川沿いの二筋の両岸の桜並木。