母乳とドライカレー

さて、夏野菜のドライカレーでも作るか。


辛いものを食べると母乳が不味くなるらしいので今まで野菜中心の食事だったが、それも含めて赤子には様々な味を知ったほうが良いそうなので辛いものも解禁。ルーから作るカレーだと脂質が多そうなので、辛さ控え目なドライカレーにしようということになった。


母乳というやつは学べば学ぶほど発見が多い。牛乳はすぐに歩き回る子牛の為に筋肉の増強に必要な蛋白質が多い一方、人間の母乳は脳の発育に重きが置かれる赤子の為のものであり、脳の栄養分である糖質が他の動物の乳よりも多いのだそうだ。乳だからといって牛の乳を人間の子にやってもうまくはいかない。


母乳には白血球が数百万と入っており、例えばこの季節に母親が何かに感染すると、その病原菌に対して体内で生成された抗体がそのまま母乳を通じて赤子にも受け継がれる。つまりリアルタイムで母子の取り巻く環境に応じてアップグレードされるアンチウイルスプログラムな訳だ。しかも初乳、移行乳、成乳と赤子の発育に応じて成分が変化していくらしい。


また、吸い始めと吸い終わりでも母乳の成分は変化していくのだそうだ。長く吸い続けると徐々に脂質が多くなっていき、こってりとした母乳に満足感が励起されて赤子は吸い終わるのだそうだ。さらに母乳には母子双方に対しての睡眠導入効果があるのだそうだ。なるほど。吸い終わった赤子はすやすやと寝ている。気づいたら嫁もその横で寝ている。