印度犬


インドには野良犬が多かった。牛が我が物顔に歩いていると聞いていたが、実際に多かったのは水牛。そして犬、栗鼠。



この野良犬というやつは、どこの国にいっても非常に似た体型をしている。体長80㎝ほどで顔は長く、足もすらりと長い。毛は短い。野良犬はそこらへんで繁殖しているので交配の進んだ雑種なわけだ。交配によって限りなく平均化されることで現れてくる野良犬に共通の体型こそが犬の基本型なのだろう。


昔、犯罪者には特有の身体的特徴があるかどうかを調べた学者がいて、犯罪者数百人の顔を合成平均化したら美男美女になったという。ばらつきを排除して最も平均化された姿が端整のとれた美しい姿になるからだそうだ。
その理窟でいけば、野良犬の姿は犬として最も美しい本来の容姿ということか。



撫でて可愛がりたいところだけれども、狂犬病の怖れもあるので眺めるだけだった。旅先で犬を見ると我が家の愛犬マンゴーが恋しくなる。