庭先の目立たぬ脇に花も実もつけない草木が生えている。造園時に植えたのだろうが、随分と地味だと思っていた。そいつが今、葉が色づいて随分と粋なことになっている。



楓やハゼの綺麗な均一の紅と違い、染みて滲んだ緑、赤、黒の混ざる葉色。こんなのも汚いと一刀両断に拒絶してしまう人も多いのかもしれないが、よく見るほどに愛着が湧いてくる季節感を盛りたててくれるやつ。この秋の葉の色づきの為に植えられたのだろうか。名脇役。