グヤーシュ&小龍包パーティー

スロバキア人の友人がついに帰国することになり、我が家で送別会を開く。ただ、飲み会をするだけではつまらないので料理の上手な友人の助けを得て、小龍包、海老餃子、北京ダックもどきを皆で作ることに。スロバキア人はグヤーシュスープを作ってくれるという。




皮から作る。小龍包の皮は強力粉と薄力粉を1:2配合。海老餃子は強力粉と薄力粉を1:1にし、さらに片栗粉を投入。点心によって皮は作りわけるものらしい。ドライイーストを加えて1時間強ほど発酵させる。




日本vsスロバキア 白髪葱刻み対決。日本画の修復や表具に携わる彼女の手先が器用なのは想像できたが宇宙物理学者の包丁捌きが巧みだったのは想定外。



中心を厚めに、周辺を薄く伸ばしていく。小龍包の皮は薄ければ薄いほど美味いとは言うけれども、スープがこぼれた際の悲しさもなかなかのもの。家庭で作る際には薄く作ってレンゲに乗せて蒸すか、多少厚くてもスープをたくさんいれて作るかしたほうが良さそうだ。




皮は一流レストランに比べると厚いけれども、そのかわり具材とスープをたっぷりと入れている。ふざけた際に潰されたかわいそうなやつや、蒸す前から皮の破れそうなやつも。お互いの出来栄えを褒めたり、不細工さを茶化したりするのも一興。



わがままを言っておそらく最も手間暇のかかる献立にしてしまった。作り始めてから食べるまで6人がかりでおそらく2時間かかっているが、皆でわいわいと粉まみれになりながら作るその過程こそが楽しみ。


手作り北京ダックもどきや海老餃子を食べながら、蒸し上がった小龍包が食卓に運ばれる度に歓声を上げる。スロバキア人も口に放り込んだ小龍包から溢れる熱々スープに悶絶していた。食べ始める前には、工程数の多さに呆れていたが、みんなしてハフハフと頬張る小龍包の面白さを感じてもらえた様子。どこかの料理屋で食事会をもう一回開くよりも思い出に残る送別会になったのではないかと思う。


料理屋で出された小龍包の良し悪しをあーだこーだ批評するよりも、下手でも自ら作ることに楽しみを見出すほうが幸せは大きいと実感。指導してくれた友人に多謝。同時並行して3品を作る為に、初対面の人に対してもテキパキと指示をし、不細工ながらに出来上がった工程を褒めながら士気を鼓舞してみんなで楽しむことも忘れない。単に料理が上手だという以上の友人の凄さを改めて認識した。老後まで役立つ活きたスキルというやつ。