何処で産まれるかで人生ってやつは大きく異なるのだな。
通勤途中に見かけた広大なスラムで職も戸籍も家財道具なども殆ど無いような境遇に産まれていたとして、果たして今のような生活ができるようになるまで這い上がれただろうか。まず無理だろうな。
スラムから這い上がるほどの根性、執念、執着がある人間ならば今のようなのほほんとした生き方はしていない。
鳩山家なんぞの話を聞くと、彼の裕福さは資産家の家系に産まれただけで彼の能力やらに見合う正当性など無いものなのだろうと冷めた目で見ている。軽蔑に近い感情で。僻み嫉みも混ざっているのだろうが。
スラムで産まれ育つ境遇からしたら、自分は単に日本という安全平和な国のこれまた資産はないが世間的には裕福な家庭で大した苦労もせずぬくぬく育った男なんだろうな。
今の境遇のうち自分の努力で勝ち得たと胸を張れるものはどれだけあるのだろう。正直、随分心許ない。