扉開閉性癖

1歳半になる息子は扉の開閉が途方もなく好きだ。ドアもとりわけ自動扉ではなく引き戸。食器棚の抽斗なんかも。


従兄の結婚食事会の場でも親族の中で最年少の息子に周囲の親戚が「わー かわいいわねー」と嬌声を上げても、それを無視してひたすら引き戸を開け閉めする。ドアの開け閉めを「上手ねー」と褒めると得意げに笑う。あまりに長時間、ドアの開け閉めをしているものだからドアを遮ってみると怒る。邪魔するなと。そして黙々と開閉作業に戻る。歩きまわられるよりも楽だったが、それにしてもかれこれ40分近くはドアの開け閉めをしていただろうか。


将来はドアマンかしらね、と親戚が勝手なことを言う。そんな安直で良いのか。自分の幼少の夢は宮大工だった。建具職人になる適性はあるかもな、などと自分も親戚と大差ない親馬鹿な期待を息子に抱く。


集中力はあるようだ。好きなものに関してはひたすら反復作業することを苦にしない。幼児は、多かれ少なかれそういう拘りを持っているのだろうか。サヴァン症候群的な因子ではないよな。扉開閉性癖はいつまで続くのか後日振り返りたい。