還元焼成 火入れ

3週間ぶりの陶芸教室。今日は還元焼成の火入れに立ち会う。
 
還元焼成は初期に一酸化中毒死しやすいのだそうだ。換気不十分な環境で一人で火を入れて亡くなる人もいるので注意しなければならない。

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ブンゼン 一次空気の調整はここ。十円玉一枚前後の隙間で繊細に調整する。

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ここは比較的ガス圧の安定したプロパンを使っているが、都市ガスだとガス圧に揺らぎがあるので常時注意が必要なのだとか。
 
1200度前後で釉薬は溶け始める。釉薬が溶けるまでに還元が必要。溶けてガラス質になった後は還元にしても意味がない。
 
還元焼成では粘土や釉薬に入ってる酸素を消費させ、釉薬が溶けて固まるプロセスで酸素と結合するのを妨げて固有の発色をさせる。

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長石は膨張したり縮小するが500度ぐらいで落ち着く。先生は開始3時間をかけて200度までゆっくりと温度を上げていき、200度からは火力を上げるそうだ。経験上、500度までゆっくりと上げる必要はないとのこと。
 
結晶釉薬は1260度程度まで上げ、1100度まで下げた状態を1時間以上維持すると結晶が強く出てくる。陶芸教室では結晶釉特有の焼き方をしないので結晶は出にくいということか。

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窯が低温時の炎は緑がかって少し異臭がする。

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900度から還元焼成を始める。2時間ほどで1000度に到達。その前後で炎の形が凸型から一本に変わる。この炎を観察しながら窯の中の状況を推察し調整するのだという。
 
窯出しは1週間後。ゆっくりと冷やしたものを、みんなでワイワイキャーキャー言いながら取り出すのが陶芸教室の楽しみなのだそうだ。
 
遅々として進まぬ作品制作。

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素焼の済んだ球体鉢は赤土と白土の違いを楽しめるような釉薬を掛けたい。「茶そば」はどうか。そして穴の周囲を「油滴天目」でメタリックにし、内部のレイヤーは上層から「油滴天目」の濃度を薄めながらかけていく。アクの強い鉢になるか。

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二重鉢は多肉植物の色が映えるようにしたいので「チタンマット」でシンプルに。そこにロゼット状の平面的なエケベリアを植えよう。

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筒を林立させた鉢も「チタンマット」で柱状多肉植物の形の面白さを楽しめるようにしたい。

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起き上がり小法師鉢は外側を「渋柿」、内側にアクセントで「トルコ青」か。

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この縁を四角にした鉢はどうしてくれようか。模様でも描こうか。

 

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筺重ね鉢も「渋柿」で煤黒く仕上げてみようか。