岩陶鉢 X 「ロゲルシー」、「桜吹雪」

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岩のような陶器鉢を作ってみた。なかなか面白い陶肌かもしれない。こんな実際にありそうな塊ではなく、少し非現実的な人工的な形にしてみても面白いかもしれない。

 

 

どうやら大鉢にあれこれ詰め込んだ寄せ植えというやつが好きになれない。多肉植物は同一種が群生はするが、何十種類が混成はしない。だからその非現実を楽しむものかもしれないが、目立たない品種、埋もれる品種が出てきてしまい、すっきりとしないように思う。重ならない距離で植えるのが好みだ。

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少しばかり岩に活着しているようにも見える。

 

上部がクラッスラ属の「ロゲルシー」

下方がアナカンプセロス属の「桜吹雪」

 

この陶鉢は他の作品の削りカスを固めて中をくり貫いた副産物でもある。
 
黄瀬戸や伊羅保を薄く筆塗りして焦げを作る。釉薬は接着剤の役割も果たし強度も上がる。
 
さらに二酸化マンガンを水で溶いて窪みを中心に筆塗りし、タワシで表面のマンガンを剥がす。これで隙間に残ったマンガンがヒビを強調してくれる。
 
酸化焼成したが、還元焼成のほうがより焦げた色合いにはなると思われる。
 
今後、削りカスは全てこの方法で陶器鉢に再利用していこうかと思う。
 
次回はもっと岸壁の一部から生えているように作ってはどうか。こんな岩の窪みの隙間に少量だけ溜まった土に活着できるんだという、多肉植物本来の生命力を表してみてはどうか。