少しばかりお勉強する本を読みにカフェ巡り。気分転換に西荻窪へ。
POTという老舗喫茶店を居抜きで引き継いだ「村田商店」へ。古道具商も併設していて、短い滞在期間の間に何人も客が来てブリキの水差しやらガラスのデザートカップやらを買っていく。
椅子は教会から流れてきたと思しき木製の椅子。
王道な喫茶店ケチャップナポリタンだが、ここではうどん麺を使って作ってくれる。650円也。粉チーズを掛けたり、タバスコを掛けて味変させながらペロリ。うどんは腹に溜まる。
非売品の木彫りの飾り。昔の全国の珈琲の異名が書かれている。
左右対になった招き猫。こういうものを見ると刺激を受けてマンゴー殿の招き犬を作ってみたくなる。
数章を読み、店を移動。お次は珈琲高村へ。雑居ビルのどんつきにある、隠れ家感に溢れた喫茶店で珈琲、酒にケーキ類の軽食主体の店。開店してまだ1年半ほどだという。
深煎りのインドネシアシングルオリジンの豆を使った珈琲が2杯分の大容量で供される。生クリームがたっぷりのシフォンケーキも絶妙。本格的な焙煎珈琲屋で豆の種類も豊富。
なんだかとても居心地の良いカフェだった。天井のランプもインダストリアル風で無骨。LED裸電球。壁には所狭しと今は失われた遺物のようなCDが並ぶ。オアシスやニルヴァーナなんかの懐かしい、煩くない曲が心地よい音量で流れる。
窓際に座れば自然採光が本を読むにはちょうど良く、華が品よく活けられ、窓の外の小さな庭には睡蓮鉢のビオトープや植木が目を楽しませてくれる。
写真では伝わらないだろうな。派手な目を引く何かがあるわけではない。ただ、バランスが良いのだ。自宅の近くに欲しい一軒。
私の好きな植物屋にも立ち寄ると、いつも枯れた草花を置くこの店も正月商戦の賑やかさだった。
迫力のある自然造形に魅せられる。店主に聞くと「ラフィア」という植物の実だという。「松とかそんな針葉樹に似た植物ですかねえ」と言うと「たぶんそんな感じだと思います」とのこと。調べたらラフィア椰子の実だそうだ。全然違うじゃないか。案外、適当なことを言うのだね。
珍しい植物を置いてあるから店主は植生などにも造詣が深いのかと思っていたがお洒落インテリア的興味で取り扱っているだけなのか。まあ、期待値の問題なのでそれはそれで構わないのだけれど。
アンティーク家具屋なんかも多くて、カフェからカフェに歩いて移動する合間も楽しい。
住宅街を歩いていると「坂の上のけやき公園」に出くわした。立派な立派な欅の大樹でどうやらハーネスをつけて本格的な木登り遊びもできる木のようだった。その欅を真正面にしてカフェがあり、こちらも次回、暖かい季節に来てみたい。