超希少種アブデルクリ発見。多肉植物の全国的な人気の高まりを感じるホームセンターの品揃え

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少し前のこと。中野のホームセンターに行った際にふらふらと園芸コーナーに引き込まれてしまった。そして見つけたのがこれ。


インド洋の秘島アブデルクーリー島にしか自生しないというユーフォルビアの珍奇種、ユーフォルビア「アブデルクリ」。

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蝋というかワックスで鋳型整形されたような表面の質感。ユーフォルビアは総じてその白い樹液は毒だが、とりわけアブデルクリの黄色がかった樹液は毒性が強いそうだ。そして葉緑素がどこにあるのかわからないような灰色の体。こんな図鑑で見るような珍奇種が多肉植物専門店でもなく街の大手ホームセンターによくぞ売られているものだ。


どこぞの生産業者さんが量産に成功されたのだろうか。ホームセンターの本職のバイヤーさんが仕入れるに当たって、店頭でこの難物種がダメになる前に売れるという自信があるということ。世間一般の多肉植物人気はいつのまにか高まっていたのか。1万円の株が容易に売れるほどに。

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ダマスカスという斑入り種もあって、なんとピンク色。アブデルクリのなかでもさらに珍しい斑入り種なのだが値段は灰色の通常種と同額。税抜き9,980円。珍奇種収集家ならば即買いだよな。


まだ私には理性が残っていたらしい。珍奇種というのは難物種、育成困難種でもあるものだ。日光に良く当てないといけないが、耐寒性は低く冬は室内に取り込まないといけないし、それでいて完全断水はできず根は弱い。夏も蒸れや腐れに注意しないといけない。その挙げ句、成長は遅く子株を出させて株分けするのも年月がかかる。私が買っても腐らせる可能性が高い。そしてダメにした場合に1万円という値段はなかなかショックが大きいだろう。こういうものは私のような半端者が手を出すよりも育てられる技術や知見を有した人が買っていくべきだろうよ。


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そのすぐ隣にはアロエスプラフォリアータが売られていた。税抜き3980円。なんて手頃な値段なんだろうと思ったがそれも錯覚。アブデルクリの隣に並ばれると安く感じてしまう。

一直線に細身の長い葉を重ねるように育っていく。その個性的な形にはどんな形状の陶器鉢を合わせたら良いかとあれこれ想像力を掻き立てられる。アブデルクリに比べれば育てやすいし前から欲しかったのだけれども諦めた。


最近のホームセンターの品揃えの豊かなことといったら。これが東京の中野という独身一人暮らし男性が多そうな土地柄ゆえなのか。それともどこでも多肉植物珍奇種愛好家は増えているのか。