ここ3年のベストバイアイテムは真空低温調理器。燻し初め、真空低温調理初め。

 

年末年始はどこにも出掛けないので、少しばかり時間をかけた料理ができた。

f:id:mangokyoto:20201230134841j:plain

肉を食べたいと思い立ち高円寺の肉屋JUMPに買いに行ったが、ハラミステーキが売り切れていたので初めて豚ヒレブロックを購入してみた。上はサーロインステーキ。これをOMORC真空低温調理器にかける。

60℃で2時間に設定し、他の調理をしながら待つ。火を使わず、目を離せる調理はありがたい。

f:id:mangokyoto:20201230163410j:plain

2時間後、断面図はこんな感じ。塩と黒胡椒でシンプルに味付けし、200℃以上に熱した鉄フライパンとバターで表面を30秒ほど焼く。

ふわふわとした柔らかさで、しっとりと肉汁が溢れて絶品だった。なぜ今まで豚ヒレブロックを試してこなかったのだろう。ヒレは焼くとパサパサしがちな脂の少ない肉質なので真空低温調理器の効果が顕著に出る。これは来客に出せるレベル。

f:id:mangokyoto:20201230163417j:plain

上はサーロイン。これもしっかり火が入っているものの中心はピンク、表面から3mmほどがこんがりと焼けて香ばしさと肉汁たっぷりが両立した焼き具合。理想的な塩梅。毎回期待通りの美味しさ。素人がフライパンでこの焼き具合を再現するのは難しい。恐らく、中心が生になってしまう。

 

今年は出番が増えそうな予感の真空低温調理器。ここ数年内で買って心底良かったと思えるモノだ。7000円程度のもので十分なのに、いまだ15000円以上の真空低温調理器が売れ筋なのは不思議。思ったよりも価格破壊は起きていない。温度をセットしたらあとは数時間待つだけなのに、遠隔でスマホで操作する機能だの無駄な高機能機種が多い。私の購入したOMORCはBONIQと全く同じ見た目でしかもBONIQの半額だったのだが、最近のものを見ると形状が変わっていた。BONIQが委託製造していたOEMベンダーが訴えられでもしたので形状を変えた製品を作ったのではないか、と妄想している。

 

f:id:mangokyoto:20201231105937j:plain

もう一つのベストバイがこちら、燻製器。ホームセンターで2200円也。分解して畳むとコンパクトにしまえる。

f:id:mangokyoto:20201231105950j:plain

レディーJという赤い馬鈴薯、一晩麺つゆに漬け込んだ半熟味玉、手羽元にソーセージを燻す。

f:id:mangokyoto:20201231100242j:plain

温度が高くなりすぎる最初は上段をミックスナッツの燻製に使うことが多い。温度が100〜120℃に安定したら、肉を吊るし、上段も味玉や馬鈴薯を投入する。燻製チップは肉汁が垂れて焦げることから防ぐためにホイルで覆う方が良い。

f:id:mangokyoto:20201231113806j:plain

手羽元はレモングラス、生姜、醤油、味醂、日本酒に漬け込んだものを真空低温調理器で2時間火入れしている。これを100℃の熱燻に20分ほど掛けた。これだと中まで火が入っているので子供達にも安心だ。食欲をそそる照りとレモングラスジンジャー醤油の味が少し濃く染み込んだ味。

 

f:id:mangokyoto:20201231121903j:plain

ソーセージは燻製してもそもそもがスモークしてあるものだから違いは感じにくかった。色づきはとても美味しそうになるのだけれどもね。チーズ入りのソーセージをフライパンで普通に熱々に加熱するので十分美味しいし、燻製器内の貴重なスペースを割く必要はない。

ヒレブロックを真空低温した後、さらに燻製してみたが、これは大失敗。硬くてパサパサしたハムになった。

ソト(SOTO) いぶし処 スモークスターターキット ST-124SK

ソト(SOTO) いぶし処 スモークスターターキット ST-124SK

  • 発売日: 2012/04/05
  • メディア: スポーツ用品
 

燻製器は洗って片付けるのが面倒くさい。連休などに数日に渡って使い倒す感じ。燻製するだけならば、コンロの上で使える鍋型の燻製器のほうが使い勝手は良いと思われる。その点、真空低温調理器は水道水で濡れるだけなのでしまう前に乾かすだけで済むので優秀。

 

真空低温調理器も燻製器もシンプルだが普段はあまりやらない調理方法をアシストしてくれる簡単な構造の道具に過ぎず、だから値段も高くない。しかし、料理の味はびっくりするぐらい劇的に向上するので驚かされる。たったこれだけのことで、という魔法感。


まだ知らない、私にとっての真空低温調理器や燻製器のような次のモノは何があるのだろうか。豆挽きから抽出までワンボタンのエスプレッソマシーンはそこまで劇的に味が違うとも思えないし。