陶蟲夏草 第四弾 蝉、鍬形、大和兜、白兜

陶蟲夏草鉢第四弾作業記録。


2月14日 蟲の成形

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陶蟲夏草鉢の第四弾制作に着手。

まずは鍬形虫。種類としてはノコギリクワガタを想定したのでもっとハサミをうねらせてもよかったかもしれない。

脚は土台の鉢を作った後に乗せて作らないとボロボロと折れてしまう。

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そしてもう一つは兜虫。角の形は上側の胸角が一本だけ大きく発達したマヤシロカブト。ヘラクレスオオカブトよりは控えめだ。近年、外国産のクワガタ、カブトムシが多く流通するようになったがヤマトカブトムシのように上側の胸角よりも下側の頭角を大きく発達させて戦う際に掬い投げる種類は珍しいように思う。やはり日本ならではの頭角の先が鹿角状のカブトムシを作りたくなった。

 

そしてカミキリムシ。この長い触覚を無事に焼き上げるのはなかなか難易度が高い。

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先に土台の鉢、脚を使った上で体躯と触覚を乗せた方が安全だったかもしれない。

 

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顔は失敗した。カミキリムシの目は横にこんな風に飛び出てはいない。次回に修正できるだろうか。

 

あとは何を作ろうか。

蝉幼虫の胸部から上、頭から発芽。早速、作ってみた。

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ヤマトカブトムシも作りたくなった。

 

3月7日 土台の削りと蟲の成形と組み立て

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ヤマトカブトムシができた。細くすると折れそうなので脚はかなり太く誇張して作った。子供達の憧れのカブトムシ。私が子供の頃は虫取りする中でもカブトムシは特別だった。まさしく虫の王だった。しかし我が家の子供達には虫取りの経験も乏しく、カブトムシへの憧れはないようで残念。

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少し見上げる角度から。飛び立ちそうな姿でもあるが、死んで植物が生えてくる姿なのだよな。

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蝉の幼虫の胸像。こちらは単に載せただけだ。

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鉢から出てきた幼虫のさらに背中から生える植物。もっと穴から出てきた様子を再現しようとも思ったがやり過ぎも良くないと思ってシンプルに仕上げた。

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そんなわけで単体の写真を撮り忘れたクワガタムシと合わせて3体の鉢が完成。

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鉢の上に静かに置かれた状態ではなく、もう少し動きをつけたシリーズ。



3月14日 兜虫の追加成形

胸角つまり上角が長いタイプの兜虫を鉢の上に載せた。

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はやくマグネシヤマット釉薬を掛けたい。

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こちらも一見、飛び立ちそうなのに既に死んで植物に寄生されているという。ヤマトカブトムシと良い対をなすかもしれない。


第四弾は土台の鉢をもう使い切ってしまったので、少ないが4つで素焼き、本焼きへと進めることにする。


8月6日

コロナによる工房閉鎖などを乗り越えて漸く焼けた。

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蝉、大和兜、鍬形の焼き上がりは申し分ない。白兜が釉薬が厚くかかりすぎていたので縮れ剥がれている。眼も少し釉薬に埋まってしまった。

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蝉はちょうど良い満足のいく出来上がり。

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大和兜虫も同様。

鍬形は次回はもっと品種の特徴をわかりやすく誇張して作りたい。大型の鋸鍬形のように湾曲した顎にするのか、深山鍬形のように立派なゴツゴツした冠にするのか。

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白兜は少し残念な感じ。


貫入が入って鉢が育ってくると黒土で作った蟲と赤土で作った土台の表情の違いが際立ってくるはず。

総じて75点かな。