スマホ脳、スマホ認知症の危険。スマホを閉じて感受性を開く。

最高に気持ちの良い晴天が続く。春の黄砂で霞む空ではなく、すかっと青い空。そして温かく湿度も低い。最高だ。そんな行楽日和だというのに長期連休は緊急事態宣言発令で台無しになった。遠出はできなくとも、朝晩の散歩を楽しみたい。

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窓辺の朝日を逆光にして光る一輪挿しがなんだか神々しい。タンポポの綿毛よりも飛び散らず耐久性のある綿毛球は翁草の花。

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この蟲の臓腑から生えたかのような翁草のガクの造形が素晴らしすぎる。細かい綿毛を纏って、それが朝日で光り輝いている。来冬も翁草をたくさん植えてもっと素材を集めたい。


ところで、スマホを所構わず依存して使っているとあれこれ脳機能が低下して認知症になりやすくなるそうな。特に問題のある使い方としては無節操にWEBニュースやらブログやらを受動的に眺めてばかりいること、そして

●有名人の名前や映画のタイトルが思い出せないと、すかさずスマホで検索する。
●初めての場所に行くときはスマホのナビに最初から頼る。
●仕事や街角で興味を示したものを、観察せずにスマホで写真を撮って保存しておく。


思い当たることばかりだ。思い出す努力を放棄してすぐ調べてしまう。

旅先であっちかな、違ったか。こっちかな、と彷徨う楽しさを私は知っている。住宅街の入ったことのない路地に入り込んだり、庭先の植木鉢を眺めるのも楽しい。しかし家族で旅行すると、すぐ「Google Mapで調べたらよくない?」となってしまう。

どきりとしたのが、ろくに観察せずに写真を撮って保存するという指摘。ちょっといい光景、面白いモノを見つけたらスマホで撮影して終わり。なぜ美しく見えるのか、どこに惹かれたのか。要素は何なのか。目に焼き付ける努力を怠っているように思う。果ては妻の顔、子供の顔をどれだけくっきりと思い出せるか。瞼の裏に描けるか。

瞬間を噛み締めることを忘れて過ごす時間が薄くぼやけたものになってしまっていることに気付かされる。

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朝日を浴びた豚足だってこんなに美しいというのに。ふと思ったのだか、骨の中は空洞なのでもっと太い骨ならば多肉植物を植え込むことができるのかもしれない。


日常で美しいモノ、面白いモノを見つけたら、すぐスマホで撮るのを抑えてじっくりと観察するようにしよう。