GWにお供してくれた日本酒「夏田冬蔵」「丹澤山」「羽根屋」

GW中に飲んだ日本酒はどれも当たりだった。なんだか偉そうにどちらのほうが美味しいなんて言いたくないほど、3銘柄ともに飲食店で見かけたらまた注文したいレベル。

秋田 浅舞酒造 天の戸「夏田冬蔵」純米吟醸

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夏田冬蔵はなつたふゆぞうと読む。不器用そうな無骨な田んぼに立つ爺様の姿が浮かぶ。米は夏は田圃、冬には酒蔵で仕込まれるという意味だろうか。私の好きな冬虫夏草的ネーミングだと思う。

「飛良泉」を筆頭に「新政」や「一白水成」「雪の茅舎」「まんさくのはな」「阿櫻」など好みの酒が多い安心の秋田だがこちらも美味い。旨辛系に酸味がピリリと効いた印象。

 

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神奈川 川西屋酒造「丹澤山」低アルコール純米生原酒

 

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「丹澤山」純米生原酒。名前からしてわかりやすく馴染みのある地名を冠した神奈川のお酒。

フルーティーで空きっ腹に肴無しでも楽しめる柔らかい味。上善如水のようなさらりとしたお酒でガブガブと飲めてしまい危険。2合も飲むとかなり酔いが回ってしまったが、二日酔いになるような後味の悪さはない。

裏のラベルを見てみるとアルコール度数は13度とある。日本酒の原酒は通常17度前後で飲みやすくするために仕込み水を加えて13度前後に濃度調整をしている。加水していないのに13度と言うのは度数としては低い。意図的に発酵を抑え醸造しているということか。加水せずに希釈しない酒ならではの味わいなのか。

神奈川は別に米所でもないので美味しいお酒がある印象はないので見くびっていた。昔と違って物流も発達したので米所である必要はなく、温度管理もできるので寒冷地である必要も無くなったことで神奈川でも技術ありきの美味しいお酒が作れるようになってきたということなのだろうか。

明るいところでは白くしか見えないが照明の加減で金魚が浮かび上がるラベルも秀逸。4合瓶1300円は安すぎる。

 

富山 富美菊酒造「羽根屋」夏の純米吟醸

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 水色メタリックが夏酒感を強く感じさせてくれる。夏酒、キレの良い辛口が多くて私にとっては好みの季節。紀土とか蒼斗七星とか天青とか夏に飲みたい日本酒がいくつも頭に浮かぶ。

裏ラベルを読むと「夏のマリンブルーの海に抱かれたような透明感、寄せて広がる優しい余韻」だそうです。すっきりキレがあって美味い!以上の表現力は私にはなかった。

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