遺跡吊り鉢の習作

今後、作っていきたい植木鉢を模索するうえで習作というか練習の一鉢を作ってみる。要素過多になるかもしれないが良しとする。工数をかけずに作り込まずに仕上げる。造形1日、釉掛け1日で後は素焼き、本焼きの待機時間。

 

仕様

  • 吊ることを想定した多肉植物用植木鉢
  • 全体としては岩の塊+遺跡+植物
  • 苔を表面に活着させられるようにする。緑に活着させた後に枯れて茶変した苔も風情かもしれない。
  • 盆栽で言うところの「根洗い」表現を取り入れる。根先と根上がり。
  • ウズベキスタンの遺跡のような廃墟化したモスクを作る。
  • 下部に石窟、石造りの家屋を作る。
  • 多肉植物を植え込む。

 

模索、練習したい技法や表現

  1. 建物、遺跡の造形。窓の位置とサイズが嘘くさくなりがち。コツは何なのだろうか。
  2. 階段の練習。
  3. 建物の崩れかけた壁の表現。漆喰壁は白化粧土で表現。下地に煉瓦積みらしき表情を出したほうがそれっぽくなるのだろうか。
  4. 苔を活着させる陶肌。溶岩釉のようにして気泡を吹かせてみようかと思う。ドーム屋根の上に塗布してみる。活着させる際の糸を張るために穴を数か所に開けよう。
  5. 剥がれ落ちかけている装飾タイルの表現。点描のように面相筆でトルコ青や白の釉薬を置く。禿げて崩れた表面を表現できないか試みる。
  6. 岩肌表現の模索と練習。黒系釉薬を岩の割れ目に入れて割れ目を強調してみようかと思う。石で表面を押すだけだと不自然。出っ張った塊が必要だと思われる。
  7. 黒系釉薬はいぶし釉、マグネシヤマット、金ラスターを塗り分けて表情を比較する
  8. 根に土塊を絡めて吊るす。
 
8月 造形

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 ありそうなモスクの形。屋根は泥を塗って荒らした。ここに溶岩釉を掛けて苔を活着させられるか試す。建物の細部を作り込みたくなるが我慢。

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反対側は崩れ落ちたようにして大きな穴を開け、植物を植え込めるようにする。

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崩れ落ちた壁と思わしき瓦礫を建物の周囲に置く。

 

厚く作って中から押し出して割れ目を作る。

コンクリートや石の形押しだけでは凹凸のうち凹部しかできないので不自然。出っ張りを付け足す。

ナイフで平行に切れ目を幾筋も入れてレンガ壁の表情を一部に作ると良い。