丸台座鉢付き団子虫陶蟲夏草鉢の注文制作

ayumittさんからもう一つ注文制作依頼を頂いた。こちらも団子虫陶蟲夏草鉢だが丸っこい鉢の上に乗せるというもの。こちらは少しモダンに整った団子虫を主役に、鉢も含めてコンパクトに作りたい。

 

仕様

  • 丸みを帯びた脚付きの小鉢の上に団子虫の陶蟲夏草鉢を乗せて一体化させた植木鉢
  • 団子虫を黒、下の小鉢を白
  • 下の小鉢は丸みのあるフォルムで3本の脚をつける
  • 団子虫と鉢の内部を一体化させて団子虫の体内では不足する土容量を補う
  • 鉢穴は3㎝ほど、大きめの穴を開ける

 

詳細の検討

  • 団子虫は黒の釉薬ではなく土肌の黒にしたい。単なる「黒土」ではなく黒の強く出る「黒泥土」を使ってみようと思う。
  • 団子虫は腹を横に向かせる
  • こちらの鉢は表面を滑らかに作り、死んだばかりの団子虫のようにする。
  • 外殻をずらしたり壊したりして穴を開けるのではなく、腹の脚の間に穴を開けてそこから横向きに植物が生えるようにしたい
  • 鉢と団子虫の間からも植物が生えるようにする


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一気に2時間集中して作れてしまったので制作途中写真は無し。少し開き気味の団子虫。明確な目的意識を持って成形すると調子が出る。

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焼締で考えていたが、無釉で電気窯で焼くとのっぺりとした均一な出来上がりになってしまう。特に折れやすい脚の補強を考えると施釉して強度を上げる方が良い。

スポンジでいぶし釉を塗って表情を出すか。

マンガン窯変釉の薄塗りだと気持ちの悪い黄色に発色して台無しにしてしまう可能性が高いのでマンガン窯変釉を塗るならしっかり厚塗りする。

金ラスターを部分塗りして所々に鈍い金メタリックを出させる。

さて、どれが良いだろうか。テストピースを焼きたい。f:id:mangokyoto:20210815162939j:plain

実物よりは眼は2倍ぐらい大きく誇張している。可愛くなりすぎないように、適度な生々しさが残るようにサイズ調整。


次は轆轤作業が必要になる。


黒泥土 500g

作業時間 2時間