山羊鉢の釉掛けと削りをあれこれ

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10月7日の夜の千葉を震源地とする地震で東京でも震度5の揺れがあり、山羊鉢がムロの棚の中で倒れていた。倒れる方向が違っていたら棚から落ちて粉々になっていたかもしれない。倒れた際に耳が折れることもなく運に恵まれたようだ。他の工房や作家さんの器は大丈夫だっただろうか。

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やり残していた山羊の角の釉薬掛け。緑青銅釉薬を筆塗りする。山羊の角は通常は緑なことはないので全くの創作となる。厚掛けしたら瞼が厚ぼったい。

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メェーーー

あとはこちらも焼成を待つのみ。


ゴブレット試作4品。日本酒を飲む際にお猪口や盃だと容量が少ないので徳利に入れて何度も酌をすることになる。家飲みだと徳利など使わず4合瓶から直接注ぐので何度も何度も注ぐのは煩わしい。そうなると3〜5勺の容量の酒杯が都合が良い。

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私は食中酒として純米吟醸酒を冷やして飲むのが好きなので、筒型で吟醸香が器の中に溜まり、かつ掌の温度で温まりにくい酒杯の形状が良い。そう考えていくとゴブレット型に一つの答えとして行き着く。

釉薬を何種類も使って遊ばず、白でシンプルに仕上げたい。いや、一つぐらいは縁に鉄絵の線を入れようか。


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団子蟲を載せることを想定して2つ作ってみた丸鉢なのだが、正直言ってピンとこない。薄作りでシャープな印象の土台が合うかもしれないと思ったが合わなさそうだ。ボツ。手捻りで分厚くぼってりとしたやつを新たに作ろうかと思う。

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これはこれで仕上げて何かを植えようかと思う。鉄絵でも描いてみようか。

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考えがまとまらないままに作ってしまった3品。何某かの実験に使おう。


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休憩中、シンリュウのカタログをパラパラと捲る。電気窯でも薪を併用して高温まで電気で効率的に加熱し、肝心な温度帯からは薪で還元焼成できる窯なんてものもあるらしい。棚板2枚サイズのもので値段は2百万前後。ちょっとした自動車を買うのと変わらない値段とも言える。自動車を持たずに自転車で生活している私としては自動車の代わりに買うことは全くありえない話ではないように思えて来る。


自宅で作陶、還元焼成できる環境は夢だ。


水盤鉢、縄文土器花器、陶蟲夏草鉢、鍬形蟲標本台、水槽の蓋遺跡、エケベリア型のテストピース。作りたいものは沢山、控えている。芸術の秋、作陶の秋到来となるか。