西荻窪は本音としては高円寺よりも私好みのカフェが多い。吉祥寺よりも魅力的だと思っている。Re:gendo、松庵文庫、Saten、棗などなど。
さらに今回、訪れて惚れ込んだのが「文机」。2021年6月に開店した読書したい人の為のカフェだ。半地下の入口。
無垢の木材を使った家具に溢れ、調度品一つ一つが厳選された空間。私が自宅内に実現したい配色空間そのものなのだよな。総じて彩度が低い。
このそのままソファベッドになりそうな布カバーの3人掛けソファは特注品だろうか。鉋跡が残る無垢板天板のテーブルも最高だ。
味噌汁定食を頂いた。
味噌汁というか豚汁だった。それに五穀米、ポテトサラダ、牛蒡、金平、ほうれん草の胡麻和え。かなりお腹いっぱいになる。ご飯はおかわり無料だそうだ。
器もシンプルで良い。ご飯茶碗は高台が厚く広く、手への馴染み易さが秀逸だった。勉強になる。
基本的には一人で来る店。壁に向かい読書に没入できるよう配慮された空間。一つ一つの席にカウンター下にコンセントが備え付けられている。
料金体系が面白く、1時間で1000円程度か、2時間以上で2000円程度払うような仕組みになっている。例えば2時間以上過ごす場合は注文しなくても席料1500円を払うだけ。珈琲一杯だけだと席料が900円で合計1600円。定食と飲物を注文すると席料は300円になり合計2000円になる。要は客単価を2000円に近づけたい仕組み。その代わり4時間まで気兼ねなく過ごせる。
スモークツリーだろうか。この編み込まれた花器も色といい形といい素晴らしい。
トイレの洗面台が分厚い無垢材をくり抜いただけのものだった。迫力がある。硬質、高密度な木材ならでは。樹種はなんだろう。
トイレの写真も思わず撮ってしまった。レトロな床のタイル、無垢の棚、ピンクッションのドライフラワーの投げ込まれた陶の花器、アースカラーのタペストリ。可能な限りモノを少なくさせることが気持ちの良い空間作りには必要だと再認識。
隠れるように店奥の壁の裏にある席。壁の色もグリーングレーの落ち着きのある色で好感。次回は空いていたらこの席に座りたい。
高円寺にもR座読書館という誇れる読書カフェがある。あちらも素晴らしい。しかしこういう広々として快適なカフェも欲しいのだよ。
子供たちが中学生ぐらいになったら我が家の内装をこの店のように大転換したいと思っている。こんなカフェが高円寺にも欲しい。なぜ西荻窪にばかりこの手のカフェは密集するのか。