高円寺よりも西荻窪の方が好みな居酒屋が多いというのも憎たらしい。西荻窪には燗酒+和菓子の「をかしや」だけでなくここ「カントニクス」という日本酒燗酒と生ハム、羊肉やジビエを合わせてくれる店もある。
日本酒は全て燗をつけてくれる。というよりも冷酒を一切出さない。今回は初手、「扶桑鶴」。芳醇すぎない優しい味。少しばかり神亀っぽさを感じる。
お通しに筑前煮。目の前に美味しそうな日本酒の一升瓶が並ぶのも良い眺め。
生ハムが8種類ぐらいある。脂味の強い生ハムは燗酒に合うのだそうだ。
調子に乗ってグアンチャーレという頬肉を頼んだ。豚トロのような味。少し脂が重すぎたか。プロシュートなどの王道もある。
こんな日本酒居酒屋で以外だったのが羊肉の串焼き。クミンが大量に掛けられており、パクチーと共に食べる。好き嫌いは別れそうだが私のツボに入る逸品。濃旨口の日本酒にも合う。
豚ハツのタタキ。すりおろし生姜とともに。美味しくないわけがない。砂肝のような歯応えがたまらない。
酒を飲みながら、肴をつつきながら本を一冊読了した。なんだか表現できない満足感と共に店を後にした。
日本酒と新ジャンルの組み合わせの世界へ誘ってくれる独創的な店が西荻窪には多いのも羨ましい。
羊肉クミンまみれの串焼きはキャンプで真似してみたい。