少し昔の記録だが4月中旬の杉並にある観泉寺。牡丹が咲き乱れる寺というのはあまり思い浮かばなくて行っておきたいと思っていたお寺。
本堂向かって左手の牡丹園が旬だった。
花の王と歌われる牡丹、貫禄のある量感。
案外、茎の背丈があって1mに近いものもある。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と言うが必ずしも牡丹の丈が低く芍薬が高いわけではないようだ。どちらもボタン科ボタン属で花の形も似ている。
牡丹の花は散るでも枯れるでもなく崩れるというそうだが、なるほどと思う。サザンカのように、しかも牡丹のその圧倒的な量感の花なのでまさしく「崩れる」のだ。
ドライフラワーには不向きな花だな、などと眺める。
力強く咲いている最盛期の花は水滴を載せて生命力が漲っていた。
一株、一株が離れているので埋め尽くすような塊ではなく、一花づつの色や形を見比べて楽しめる。
4月中旬の散歩メニューに加えたい目的地だ。