初めて目黒川の夜桜を観にきた。橋の上には撮影する人だかり。提灯の赤い光が桜をより赤く見せている。
高いところから眺めたら赤い帯が一筋、綺麗に見えるのだろう。
少し歩くとあの有名な洋風の城の外観をした「目黒エンペラー」が照らし出される。若い女子グループが「わあ、素敵」と歓声をあげていたが知らなそうだ。バブルの昔に一世を風靡した、当時で東京で最高級、最豪華を喧伝していたラブホテルだそうだ。ラブホテルに行ったことがないので死ぬまでに一度は行ってみたい。行くきっかけなどあるのだろうか。
翌日。ここ近年で最も早い開花日だそうだが雨天続き。早朝の晴れ間に高円寺と阿佐ヶ谷の間の緑道の桜を観に行く。廃墟桜が切られてしまった今、観にいきたい高円寺界隈の桜を一本選べと言われたらこの桜を観にいく。
幹からぴょこりと顔出す桜花も黒い幹に引き立って良い。
塊がそのまま落ちているのはおそらく鳥の仕業だろう。
阿佐ヶ谷明神宮まで走った。枝垂れ桜の朝日の透過が儚げで美しい。
八重桜。枝垂れの可憐な一重のおかめ桜も観たい。
あっという間に桜の季節も過ぎていこうとしている。ゆったりと愛でる時間もないまま今年の桜は散っていく。のんびりしたい。