自給自足生活、高校大学自宅学習という生き方

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食料をほぼ自給自足で生活している家庭で育ち、高校も大学も通わずに自宅学習で学んできたプログラマーの友人宅にお邪魔する機会に恵まれ、息子たちを連れて遠征してきた。

殴り書き備忘録。
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福島にほど近い栃木の山奥で6歳から就職するまで育つ

コンビニもスーパーも商店もない集落

両親は固定収入無しの自活家庭

高校、大学は通わずに自宅学習で高校大学ともに卒検

独学でプログラミング習得。独学で比較が難しいことで平均以上の技術を習得した様子。

誰もが知るIT上場企業に就職。1人で3〜4ヶ月で開発したアプリで4〜5億円売上を立てるなど活躍。

 

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水耕栽培を各種試行錯誤
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茄子、ピーマン、パプリカ、ミニトマト液肥による無機水耕栽培
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タンクに鯉を飼い糞による有機栽培も試行中。
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こちらはレタスなどの葉野菜の垂直栽培。

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トイレは汲み取りではなく畑の近くのタンクまで運び嫌気細菌によるメタン液肥化。説明されないとわからないほど臭いはない。

 

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大麦。小麦も育てるそうだ。
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3階葱という葱の先に子株ができてそのまま植えられるという便利な品種。
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ルバーブやビーツなど野菜あれこれ
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菊芋をみんなで収穫。

敷地内で連作障害を防ぐべく場所替えしながら生産

3月に最初に食べられる野菜が菜の花

 

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水は湧水を利用

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貯水槽で鯉を養殖

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オーバーフローの湧水で山葵栽培

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さくら、もみじなどの鶏を平飼い。卵。

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山羊を飼育していたことも。除草と食肉。

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イタチやタヌキなどが畑作物や鶏を荒らしに来るので愛玩兼番犬。人懐こい。
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鼠担当はこちら。イタチやテン、ハクビシンなどの犬の届かない敵はお任せ。この時期はノミダニが多いので室内出入り禁止で温室暮らし。


足罠での鹿猟。止め刺し。大物の雄鹿は猟銃でトドメを指す。

父だけでなく母も自宅で鹿を解体できる。

ご近所さんが庭先に捕った鹿を置いていくことも。

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子鹿刺しは臭みが全くなくこれまで食べた鹿肉で最も美味
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鹿の乳房も絶品。乳腺の中の乳が発酵してクリーミーな味わいが加わる。

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鹿肉、トマト、オリーブのピザ。小麦粉に対して水分量75%で作る。
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絶品ピザ
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パンも焼く。さらに温度が冷めた窯でケーキも焼く。温度帯で作り分けていく。
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薪は間伐した残材を譲り受ける

プロパンガスのコンロもあり

ピザやパン用の窯あり

 

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冬はロケットストーブを稼働してオンドルを温める。朝晩連続して運転するので厳冬期用。

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暖炉は煙突効果で暖かい空気を排出してしまい輻射熱の届く範囲しか暖まらないので非効率

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太陽光発電と蓄電で大半の電気を賄う

太陽光蓄熱温水器を設置予定

昔はオフグリッド、つまり電気を引いていなかったが今は引いているという。しかし可能な限り自家発電しており、そもそも電気に頼る生活をしていない。とはいえWiFiも快適な光回線もある。

 

 

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建物は小屋を2棟も練習用として建て、その後に母屋を建設。
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設計は全て自作。会津若松から運ばれた大きな松の梁材を譲り受け、母屋の構造組だけ大工に依頼。それ以外の造作は全て自作。
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風呂は薪で沸かす。冬は汗をかかないので数日に一度の入浴。

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木工作業場も建設。

 

高校も大学も通わずとも、一流企業に就職して活躍できる子は育つ。自らの学習意欲と何を学習するかが肝心。


薪割りをしたのだが、腰や腕の使い方が悪く無駄な力を使っていて効率悪い。田舎暮らしの知識だけでなく体の使い方を覚えるためにはある程度若いうちから慣れる必要を感じた。腰痛やら肩痛やらで動けなくなるようでは暮らせない。家族で支え合うからできる生活でもある。

 

組織に勤めて給料で物品を購入して暮らす(サラリーマン)。作物を余剰量作って販売し物品を購入して暮らす(農家)。そして今回初めて目の当たりにしたのが必要な食料や道具は自ら作り臨時収入だけで暮らす生活。固定収入がないと聞いて驚いたがどれも誇るべき生き方。万人ができる生き方ではないかもしれないけれど。


なかなかここまでの自給自足生活はハードルが高い。情熱と才覚と何十年の知識や試行錯誤の積み重ねで到達できる姿。

しかし私でも取り入れられそうなアイデアを取り入れた中間的な田舎暮らしをできないものか。50歳から70歳までの間の幾年かを試行錯誤三昧でどっぷり田舎暮らしをしてみたい。


夫婦でここまで田舎での自給自足生活への温度差が揃うのもハードルが高い。罠にかかった鹿を頭部を殴って仕留め2時間ほどで解体できる、それを苦痛とせずにこなせる女性はなかなかいない。