まだ美術館も開かない時間なのでスフォルツェスコ城 Castello Sforzescoの正面にあるArco della Paceへ。
入場料が不要で街中で見られる彫刻の水準の高さとしてかなりのものではないだろうか。
石膏剥製のファサードの像などではなく大理石などの硬質の石像で細部まで表現が素晴らしい。
よく見るとペンキか何かをぶっかけられてしまっている。どぎつい赤や緑ではなくベージュ色はこんなことをやらかした犯罪者の悪意の中の善意なのか。
何より目の前に立って手の届く距離で鑑賞できるのもありがたい。
門としては新しく19世紀に作られたものだそうで今でも使われているミラノからパリを繋ぐ街道の出発点だそうだ。あのナポレオン3世もこの門をくぐりミラノへ至ったそうだ。
1807年にナポレオン統治下で建設が始まり、神聖ローマ帝国に支配が移り変わった後には建築途中でしばらく放置されていたらしいが 最後の皇帝フランシス2世の治世下の1826年から建築が再開されたとのこと。
芸術の裾野の圧倒的な広さと厚みを感じる。
陶蟲夏草一輪挿しをお邪魔させてもらう。背景が素晴らしくなったら作品も2割り増しでよく見えることを期待しつつ。
散歩が楽しい。無料だし円安とは無縁だ。