金継ぎ再修復

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前回、修復できたと思っていた鉢が修復できていなかった。見た目には治ったのだが、ほんの少し力を入れたら簡単に折れてしまった。
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考えられること

1.接合面積が小さく強度が出なかった。

2.接合面に既に接着剤が浸透しており強度が出なかった。

3.2液混合型の接着剤の配合が均等ではなかった。

4.漆に洋金粉を多く混ぜすぎていて漆の強度が出なかった。

5.上記の複数組み合わせ

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とりわけ接合面積が小さく強度が出なかった可能性は高い。他の原因を想定して改善しても修復強度が出ない可能性が高い。
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そこで角の接合部周囲をパテで覆うことで補強を試みる。夏のパテの乾燥の速いこと。あっという間に硬くなって変形できなくなる。

 

造形し、ルーターで削って形を整え、乾燥させた上に洋金粉を少なめに混ぜた新漆を塗り乾燥。最後に再び洋金粉を振り掛けてマットに仕上げる。少しづつ経験とコツが積み上がってきたがまだまだ未熟。極細筆も使い続けてゴワゴワとして使いやすくなった。道具も重要。

 

さあ、これで無事に修復できるか。