2年ごとに開催されるという昆虫大学という虫系作家や研究者の展示販売会イベントに初めて参加してみた。
10時開場の直後は大混雑だったそうで
森の蟲やキノコ、粘菌、冬虫夏草をマクロ撮影されている写真家のブースに置かれたオサムシタケ。金属光沢の美しい甲虫に生えた冬虫夏草は一層の価値があるように感じる。
その作家さんのカレンダーを購入。私の作家活動のスケジュール帳にしようかと思う。
今回の嬉しい出会いが型染め作家さんの虫モチーフ作品の数々。
手拭いやクッションなど染めた色は落ち着きがあって大層好みだ。
宝石象蟲の手拭いは木の額に入れて飾りたい一品。ダンゴムシのクッションも購入してしまった。
中に珊瑚砂の入った袋は文鎮なのだそうだ。ストレスリリーサーよろしく、仕事の合間に握っているだけで癒される。
お世話になっている灯螂舎さんの焼菓子の新作も並んでいた。
虫原料の入ったこれまでの蟲菓に加えて、虫を象りつつも虫原料は入っていないのがこの象りシリーズ。
ショップカードがどれもデザインが素晴らしくて勉強になる。
誰でも来て写真を撮れるコーナーなんてものもある。学長というより総長。
木彫、陶芸、鋳造と素材を選ばない造形作家さんのブースもあった。普段は哺乳類モチーフが多いようで、今回は展示の少ない虫モチーフを取り揃えて来てくださったそうだ。
昆虫大学学長が手掛ける虫柄の服屋は大人気で初日の開場早々にTシャツはXL以外が売り切れてしまっていた。
虫や蛙柄のワンピースを試着する長蛇の列。
夜学でも講演されたアリ博士のブースは各種アリの巣丸ごとの販売。こちらは噛まれると銃に撃たれたかのような激痛に襲われるという弾丸アリことパラポネラの巣。
ミツツボアリの巣は対照的に幻想的な世界。
ウデムシや
ゲジゲジなど
別チケットで抽選高倍率だったという18〜20時の夜学。校歌斉唱から始まる。
基調講演のバッタ博士の話は直近まで西モーリタニアに研究に行っており発見して学会に論文発表したばかりの発見なども話してくれて大層、面白かった。面白く聞かせることに相当力を入れていて会場も大いに湧いた。
その後も6人ほどの短めの講演が続く。
ゴキブリ博士の「北海道にゴキブリはいないは本当か」という検証報告も面白かった。結論はヤマトゴキブリが野生化して木のウロなどで越冬しているそうだ。
質問者「野生種なのになんで学名にf.という品種名がつくんですか?」
登壇者「野生種でもミヤマクワガタのエゾ型(喋り途中)」
隣の人「なるほどー」
なんか素人とは言い難い聴衆の質問と理解スピードだと思った瞬間。
物欲だけでなく知識欲も満たされる虫好きには充実度のとても高いイベントだった。2年ごとの開催で次回は2026年。開催が待ち遠しくなる。