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楽を避ける

アジア各国の工場に出向き、視察して大抵問題点は30ほど簡単に見つかり、あれやこれや助言して回る。何故かあまり理解したがらない分野な上に、社内では相当な重圧を受けている分野なので有難がられる。やばそうだから見に来てくれと依頼されるのは悪い気はしない。


マレーシア、インド、ベトナム、中国。旅して回るのは昔から好きなので苦にならない。まだ行きたい国は沢山ある。


わかりやすく感謝されるし、夜や週末にあちらこちら足を伸ばせるし、現場の人やモノ、プロセスを直に見て回るのは電話会議で椅子にふんぞり返ってあれこれいうだけよりも楽しい。計画も好きに決めさせてもらえる。こんなことをもう一年続けても悪くなかったのかもしれない。


しかし楽なポジションを見つけてそこに胡座をかくことにもなると思う。守りに入って新しいことやリスクのあることを避けている管理職の醜さのようなものを最近目にすることがあるので、いかんな、と我が身を振り返る。もう一枚、薄皮を剥いた下にある本音は格別の情熱や関心を持っているわけでもない分野で長く続けてもしゃあないという思いもある。


伝統文化の担い手は昔の技術の保存が一番の関心かと思いきや、揃いも揃って革新の一語を口にする。それは確立された評価に甘んじて胡座をかいて物事を繰り返すだけの倦みに耐えられんからかもしれない。また、高みを目指し続けないと維持できんほどに高度化されているからかもしれん。



いづれにしろ自分のような怠惰な本性の人間は楽なところに留まるとろくなことにならん気がする。不安で居心地の悪いところに身を投じないといけないのだろうな。