陶芸

植物素材遊び

Cream Wareと呼ばれる白陶器

消化できないたくさんの情報刺激があった。そのうち、私の作陶に無意識に影響が出てくる気がする。 破損しやすい細かい部分を陶器で作ることに罪悪感を感じることもあったがミラノで突き抜けた精巧さの素晴らしい作品をたくさん見て思う存分、実用性など無視…

作陶アイデア

有翼羊のレリーフを作りたい。有翼鹿はなぜか見かけない。作ってみたい。 王家の紋章のような陶蟲夏草紋章を使ってみようか。セミタケ、ダンゴムシ。古いローマ字でTO CHU KA SOU。周囲には多肉植物やサボテン、キノコ。正方形タイルにして石膏型取りして複…

ミラノ散策 Arco della Pace 平和の門

まだ美術館も開かない時間なのでスフォルツェスコ城 Castello Sforzescoの正面にあるArco della Paceへ。 入場料が不要で街中で見られる彫刻の水準の高さとしてかなりのものではないだろうか。 石膏剥製のファサードの像などではなく大理石などの硬質の石像…

陶蟲夏草鉢「蝉」 

もう少し、豪華絢爛さが加わったものがあっても良いのではないかと思い試作。 生物の有機的グロテスクに煌びやかな要素を注入するという一見すると相反する要素の不協和音に聞こえるが、ルリホコリのように菌がメタリックにときに宝石のように輝く世界がある…

陶蟲夏草鉢「ダンゴムシ」 x テフロカクタス「アルチクラタス」

植えているサボテンの品種名を忘れがちなのでしっかり記録に残しておこう。植えたのはテフロカクタス「アルチクラタス」。 根元が細いのと歪ながらも球状に積み重なっていく様が粘菌や冬虫夏草の子実体を想起させて合うように思えた。 もう一段階、銀粉と漆…

ルーマニアの友人と贈り贈られ

手元に置いていた鉢をルーマニア人の友人に贈る。いくつかの写真を見せたところ、これが良いと指名してくれた鉢だ。 なかなか冬虫夏草感が出ていて気に入っていた。恩義のある友人に請われてルーマニアに渡るのは嬉しいことだ。 もう一つ。一輪挿しを贈る。…

陶蟲夏草鉢「フタオチョウ幼虫」

もう売れてしまっただろうか。手元に置いていても良かったなと思うのがこの陶蟲夏草鉢「フタオチョウ幼虫」。なんだかホコリカビの菌糸体を守っているような、見つめているような構図が気に入っている。 フタオチョウ幼虫はまた作りたいモチーフだ。顔に龍の…

金継ぎ体験

混合タイプの接着剤。粘性が出てからつけたほうが良い。爪楊枝で断面のずれをチェック。 パテは必ず指を濡らして行う垂直に切る。混合バランスが変わると固まらない。必要な分だけを薄く切り出して都度都度混ぜて使う。。 指紋がついて曇るので陶器肌をマス…

陶蟲夏草鉢「ダンゴムシ」xビカクシダ「ネザーランド」

団子蟲型蛸壺式ビカクシダ専用鉢が焼き上がった。 内側にはビカクシダをマウントして押さえつける際のとっかかりとなる突起がついている。 島忠でビカクシダ「ネザーランド」を購入した。1500円也。植えるとこんな感じ。中には土と水苔がぎっしり。保水性は…

ランタナで遊ぶ

小さい鉢には小さい使いやすさというか存在意義がある。 小さなラナンキュラスはそれに合うサイズの鉢が求められる。そんなわけでこの小さいダンゴムシ鉢は重宝している。 もう少し小さな鉢のバリエーションも増やしたい。小さな蝉の幼虫、小さなハナムグリ…

擬宝珠

惜しいカマキリ。破損の数々 素焼きから釉掛け、本焼成へ

15品で臨んだ素焼き工程。 素焼きでは破損することなく無事に焼き上がった。収縮率の異なる土を組み合わせているため剥離したり一部が落下して割れたりすることは十分にある。 そして鬼門なのが釉掛け作業。素焼きしただけの状態はびっくりするぐらい強度が…

陶蟲夏草鉢「セミ幼虫」 x ゴーラム

このセミ幼虫型の陶蟲夏草鉢でしばらく、庭摘みの花を活けて遊んだのでそろそろ何かを植えて育てることにした。 サボテンに見た目そっくりなユーフォルビアにするか 冬虫夏草感がとても出るクラッスラ「ゴーラム」にするか はたまた球状のホリダにするか。悩…

陶蟲夏草鉢「ホウセキゾウムシ」 x コチレドン福娘

焼き上がってから半年以上経っているかもしれないホウセキゾウムシをようやく作品に仕立てた。 コチレドン「福娘」を植えてしばらく手元で育てた。 これを追加納品した。 庭先において撮影。 こんなものをポツポツと散在させた庭にしたい。 治安がそこまで良…

陶蟲夏草鉢 網状粘菌子実体シリーズ納品

ウサギノネドコ東京店に追加納品に行った。6つほど売れていた。私としては技量不足、魅力の発信不足を感じているが店長さん曰く売れ行きとしては上々で会期を考えるとちょうど良い追加納品のタイミングだという。 京都店で3ヶ月お呼びのかからなかったハエト…

大理石に写真を焼き付ける写真家と物々交換

シテ島からルーブル周辺を散策し、パレ・ロワイヤルという旧王宮庭園に迷い込んだ。 ルーブル美術館の前の芝生にて。 そしてパレ・ロワイヤル庭園。ここでも写真を撮ったりして楽しんでいたのだが、ふと庭園の周囲に小さなギャラリーがあることに気付いた。 …

新しい陶蟲夏草一輪挿しシリーズ 造形開始

1ダンゴムシ半身 2ダンゴムシ立ち半身 3ニトウリュツノゼミ 4ミカヅキツノゼミ 5ノコギリクワガタ頭胸部 新顔としてニトウリュウツノゼミ。ダンゴムシはだいぶ手慣れてきたが、体躯の一部を土塊で風化崩壊しているように作ってみた。 6ヤマトカブトムシ頭胸…

陶蟲夏草鉢「蝉 成虫」

鬼滅の刃に桃と碧の髪色のお姉さんがいたな。 そこら中の子供達が緑と黒の市松模様や桃色の麻の葉模様のマスクをつけていた。あれだけ流行っていた鬼滅の刃も、もう子供達はあまり関心を示さない。「おしり探偵」や「アンパンマン」同様に過去の記憶になって…

陶蟲夏草鉢「ヤマトカブトムシ蛹」

新しい試み。 陶蟲夏草鉢だが陶蟲の一部を風化した土塊のように表現している。 樹脂でも木彫りでもなく、なぜ陶器という素材を使うのかを考え直してみた。土という虫や草木を育む培地を用いて「生と死」「蟲と菌」という属性間の曖昧さと移ろいを「土と陶」…

陶蟲夏草鉢「クワガタ群生鉢」 x マミラリア白珠丸

クワガタが何匹もひっついたカオスな鉢が焼き上がった。 メタリフェルホソアカクワガタがくっついていたり クワガタの蛹がくっついていたり ノコギリクワガタも。 そしてあちこち側面からもユーフォルビアがにょきにょきと生えている。 とりあえずマミラリア…

緑に包まれた陶蟲夏草鉢「メタリフェル」と「ダンゴムシ」

新緑が美しい。 新緑が美しいのだ。

粘菌台座団子蟲鉢

少し趣向を変えた大きめの陶蟲夏草鉢が焼き上がった。

長野の激渋備前焼風焼締「アツムイ窯」

長野の備前焼とでもいうべきアツムイ窯。 白馬から南へ大町、そして池田。その山の裾野にある評判の蕎麦屋に行ってきた。 囲炉裏の切られた風情ある板間。 窓から平野を見下ろせて気持ちが良い。 山菜天麩羅蕎麦を頂いた。熱々の海老、さつまいも、そして名…

窯出し 失敗の数々

大窯本焼き教訓 当面、大窯で翡翠粘菌は焼かない 焦がすならば下段は大丈夫そう。 念の為、薄く掛ける。 溶岩釉は問題なし。 電気窯の大窯で本焼きしたのだが結果は残念なものだった。 窯に釉垂れは無し。異常なし。詳細を失敗しようとも窯に損傷がなければ…

初めての在廊 ウサギノネドコ東京店「もしも博物展」

京都展の巡回展として4月24日から7月29日までの3ヶ月にわたるグループ展「もしも博物展」がウサギノネドコ東京店で始まった。ありがたいことに京都展で85%の作品に貰い手がついてくれたので、また新しい顔ぶれをたくさん納品させて頂いた。 谷中にある東京店…

素焼き、釉掛け、本焼き

素焼きの終わった鉢たち。陶芸教室が閉鎖され私一人しか陶器を焼く人がいないので大窯が埋まらない。 なんとも申し訳ない話だ。 今回の試行錯誤の目玉。半身を白い釉薬、半身には瓦礫をまとわせ、さらに薄く希釈した白い釉薬を掛けている。ところどころ塗り…

今後の作品の方向性「風前塵」

人生の折り返しをすぎると虚無感との戦いだと思っている。 平家物語の冒頭は簡潔にしてこれ以上、一語として引く余地がない。 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごと…

企画展に陶器鉢を納品

舞台を作ってあげると映える気がする。自然造形でありながらも「もしも」をテーマにしているので現実にはありえない三葉虫やオパビニア、アンモナイトに冬虫夏草が生えたらという想像の産物を作ってみた。ウサギノネドコ「もしも博物展」だけでしか作るつも…

陶蟲夏草鉢「ヨツコブとミカヅキ ツノゼミ」

ヨツコブツノゼミを作り直した。 鉢部分がつるつるすべすべでこれもまた良い。 しかしこうして見ると少し左に傾げてしまっている。もっと土を締めて乾燥途中でも矯正すれば良いのかもしれないけれども、素焼き時に土のくせで曲がるのでやはり難しい。 本物の…