陶芸

神々しい朝の陽光と深い青紫、陶蟲夏草鉢「蚕蛾」

春秋のよく晴れた朝の陽光は魔術をかけてくれる。 水耕栽培で咲かせたヒヤシンスの球根を庭に地植えしたものは施肥もしておらず小さく咲いた。その代わり、花びらの紫に子房の深い、深い青は素晴らしい。 触角も翅もボロボロになった姿に愛おしさを感じてし…

蝉透かし翅鉢造形と本焼き

日々、挑戦あるのみ。ということで翅を透かし彫りした蝉成虫の陶蟲夏草鉢を作った。 確実に衝撃で破損しやすいので太い子実体をガードの為に生やした。それでも当たりどころが悪ければすぐ破損してしまうのだろう。 それでも、蝉の成虫の儚さを表現するのに…

作陶について 土の風化と崩壊を取り込む

「陶蟲夏草」という作家名で冬虫夏草をモチーフに植木鉢を作っている。 instagramのアカウントを作り作品を載せ始めたらありがたいことに誘われるがままに今年は5つの展示会に出すことになった。自ら博物フェスティバルというイベントに参加応募してみようと…

陶器屋さんの「羊と山羊」で催されていたオベサ祭りへ

以前からinstagramで流れてきて気になっていた陶器店「羊と山羊」。作家もののお皿や酒器、植木鉢を扱っているのだが作家の選び方やホームページがかなり好み。そんな「羊と山羊」がオベサ展を催しているとの情報を得て12kmを自転車で走った。 窓辺に置かれ…

16/18 造形完了

ヘラクレスが顔が可愛らしくできた。 上の角が折れやすそうだが、こればかりは仕方がない。折れにくい太く丸めた形にしたら鈍重になってつまらない。 ノコギリクワガタの頭胸部だけの亡骸。 作り込みたくなるのを我慢してシンプルに。 オカダンゴムシ。複雑…

ピンクヒヤシンスと陶蟲夏草鉢

ピンク色のヒヤシンスが咲いていたので切花にして遊ぶ。 初期の造形の蝉。 触角がないな、とか 脚の節が足らないな、とか あれこれ至らなさを思う。 運搬に不向きすぎる作品は手元に残っている。 もう少し、手元に秀作も残すようにしたい。

10/18 造形完了

試して失敗するのが1番の近道。 波が来た。工房に朝から籠り6時間は粘るも寒過ぎて身体の芯まで冷えてきてこれ以上留まると風邪を引く可能性が高そうに思えたので退散。もう一個ぐらい作りたかったが2鉢の造形を完了させて退室。 勝手な想像生物ではなくて実…

6/18鉢 造形完了

4月から7月まで開催のウサギノネドコ東京店の「もしも博物展」に向けた制作。 赤4号土の轆轤挽きに苦戦した。工房の先生曰く赤土はやはりコシが弱いので他の土と混ぜて使うことを推奨することが多いそうだ。薄く挽くのは難しくとも、求めるテクスチャーのた…

三重の植物と植木鉢天国「HACHI8」

昨年1月に三重県四日市に開業し1周年を迎えた植木鉢と塊根多肉植物専門店HACHI8。JR四日市駅から徒歩6分ほどの距離にある3階建丸ごとが店だ。 カフェカウンターがある。ブラックコーヒー500円。付き添いの方が飽きてきた際に寛いでもらう目的だそうだ。かな…

作陶再始動

ようやく赤土4号が手に入った。鉢部分をマットな粉吹のような風合いにするには弁柄の入った鉄分多めの赤土でないといけない。 取り敢えずもりもり菊練りしていく。冬は粘土の水分が冷え切っており練るだけで手先の体温を奪われてかじかむ。 取り敢えず18鉢を…

陶蟲夏草生産計画

群馬の蟲菓舗「灯螂舎」さん 6月出品分 7個のうち5個販売 1月追加納品 2個のうち1個初日販売 三重の植木鉢屋「HACHI8」さん 8月出品分 3個8月中に完売 手元に3個ほど納品準備ができている鉢がある。 博物雑貨屋「ウサギノネドコ」さん 京都店 オンライン 12…

白馬の白雪に白団子蟲鉢

長野のとある山頂の凍てついた世界。 フィルター編集することなくモノクロームの世界。 ここに福寿草や雪割草の鮮やかな花の色が挿さったら素敵なのではないか。 樹氷が美しい。 寒い。身が引き締まる。美しい。

地震 陶器

帰国したら、棚の上からいろいろ落ちていて破損していてショックだった。 こんなに細かく割れてくれるかよ。 能登地震の九谷焼の窯元のことを思うと心が締め付けられる。制作途中でも完成品でもなかなかしんどい。 さあ、どうやって修復しようか。接着剤でつ…

旅する陶蟲夏草鉢 クエンカ大聖堂

世界遺産を背景に借りたら作品も5割り増しでよく見えやしないだろうか。一番のお気に入りはこの黄金色に包まれた一枚。 漫画「ジョジョの奇妙な冒険」で主人公が無機物に有機物の命を付与する能力を宿しており、その能力が「ゴールドエクペリエンス」だった…

旅する陶蟲夏草鉢 クエンカ旧市街

旅する陶蟲夏草鉢と題して街を歩く。 陶蟲夏草鉢をポケットに入れて、立ち止まって風景とともに撮る。一人旅で自分のペースで歩くとなるとこれがまた楽しい。 撮る意識で景色を眺めると遠景だけでなく近景もいろいろと発見がある。 人形を持ち歩いてさまざま…

博物標本と耽美の店「Angel Studio」

陶器専門店や雑貨屋を5店舗ほど巡ってどれも期待はずれで買いたいものが見つからずがっかりしていた。そんな中、20時をすぎてたまたま見つけたインテリアショップ。 こういうのだよ、こういう店だよ。スペインにも存在した。 ウニガラスドーム標本。 飛翔能…

庭に陶蟲夏草鉢を埋める

鉢を作るだけにとどまらずそれをどう使い、どう使用していくかも探求したい。鉢を見てくれる人に提示したい。 そこで庭の花壇の穴を掘って陶蟲夏草鉢を埋めてみた。 陶蟲夏草鉢にはセネキオ「七宝樹錦」を植えこんだ。底を網で遮っていないので旺盛に伸びた…

菊池ビエンナーレ

蟲界の大御所とも言える奥村はなさんのベニテングハゴロモとヤモリのオブジェも発見。 あまり陶蟲をつくってらっしゃる人は少ないので勝手に親近感を抱いている。 この方の陶蟲はどれも蟲らしさだけでなく可愛らしさがある。 中嶋草太さんの風化した骨格のよ…

年明け作陶備忘録。クワガタジオラマ鉢、スタンド鉢、陶蟲夏草プランターピック。

カブトムシ鉢と対になるクワガタジオラマ鉢を作ってみた。重い。 ギラファホソアカクワガタ、ノコギリクワガタ、オオクワガタの蛹が貼り付いている。一頭の蟲で一鉢作っているのだから豪華というか非効率な鉢でもある。 そしてヤマトカブトムシ蛹スタンド鉢…

「陶蟲夏草」名刺を作る

消しゴム判子で作ったロゴを元に名刺を作ってみた。 表にはシンプルにロゴと陶蟲夏草の文字。一旦、消しゴム判子にしたことで生み出せたインクのかすれ模様も作った甲斐を感じさせてくれた。蟲だな。かわいくはならない。私好みのグロテスクさも含有していて…

ヤマトカブトムシのスタンド鉢

新しい試み。右の瓦礫のような半身を焼締にし、左は白い釉薬を掛ける。半身が風化しているような風情を作れないか。 無論、植木鉢にする。 倒れたらすぐ折れてしまいそう。それも良し。 上手く焼き上がってくれるだろうか。 太い針金で下から宙に浮かせたい…

陶蟲夏草のロゴを作る

名刺が必要だと思っていた。展示販売する際にその場で購入されないお客さんにも名刺を持ち帰って頂いてインスタなりを登録してくれると嬉しい。誰とも知らない人にお買い上げいただいて私の視界から作品が消えるだけでは味気ない。購入してくれることよりも…

陶蟲夏草鉢「ゴライアスオオツノハナムグリ」 X シープホーン

私の鉢の中では大振りなものが焼き上がった。アフリカ原産の世界一重い巨蟲である「ゴライアスオオツノハナムグリ」には野生味溢れる「シープホーン」を合わせた。 インパクトの大きさはなかなかではないか。サイズが大きいとやはり迫力が出る。 異形の大き…

陶蟲夏草鉢「ミカヅキツノゼミ」 X レースフラワー

ツノゼミ第二弾としてミカヅキツノゼミを作った。若干、頭部の角が焼成時に垂れ下がった気がする。 出来としては上々、満足のいく仕上がりだ。 強いていうなら冬虫夏草菌の子実体の翡翠色の発色を強めても良かったかもしれない。 レースフラワーも胞子を拡散…

2024年の豊富すぎる抱負 健康を取り戻し陶芸の展開に励む

2023年は親戚や親戚の愛犬、大学の知人など訃報も多かったように思う。当たり前のことなくせにイマイチ実感が湧いていないことが「人は誰しも死ぬということ」。見栄や世間体のために努力して無駄にする時間の余裕などないはずだ。もっとより我儘に好きなこ…

2023年抱負の総括

仕事で人員削減のしわ寄せを目いっぱいに浴びて健康を大いに損ねた年だった。その一方で学習テーマを定めて歴史を学びに佐原や京都へ、自給自足やSDGを学びに栃木へと子連れ旅行に行ったり、陶芸では雑誌に複数回掲載してもらい3つの販売店と契約を交わして…

ヤマトカブトムシ蛹鉢

吊るか、金属棒を下から挿してスタンドに立てて飾れるようにするか。そんなヤマトカブトムシの植木鉢。 白い釉薬を掛けると適度に輪郭が消えてちょうど良くなってくれるのではないか。 半身をもっと風化しているようにするにはどうしたら良いか。黒泥土を泥…

カブトムシ陶蟲のジオラマ樹鉢習作造形

ジオラマのような陶蟲夏草鉢を作ろうと思い立ち取り掛かる。まずはカブトムシを数匹散りばめた鉢。出来上がりによっては焼き上がった鉢に実物のカブトムシ標本を載せてみても良いと思っている。 時間をかけた割に何かが欠けているようにも思う。もっと張り切…

陶蟲夏草鉢を釉掛け本焼き

乾燥前の控え室。 大窯で素焼き。磁器の素焼きと3段で焼かせていただいた。 素焼きに破損は無し。と思いきや、2鉢、3箇所を破損させてしまった。 軽く紙鑢でバリを取り トルコ青結晶釉や溶岩釉をかけた後に撥水剤で保護。鉢の底面や脚も保護。 今になって、…

合わせて陶蟲夏草鉢を作りたい植物リスト

鉢を作ってから何を植えるのかを考えるのではなく、この植物を植えるための陶蟲夏草鉢はどうあるべきかを考えていくシリーズ。とりあえず素材をここ数週間で集めている。 マミラリアとだけあって品種不明。 エキノプシス サブデヌダータ マーベリック 白珠丸…