京都展の巡回展として4月24日から7月29日までの3ヶ月にわたるグループ展「もしも博物展」がウサギノネドコ東京店で始まった。ありがたいことに京都展で85%の作品に貰い手がついてくれたので、また新しい顔ぶれをたくさん納品させて頂いた。
谷中にある東京店も人通りの多い立地ではなく少し奥に入った住宅街の中にあるのでこの店を目的にしてくるお客さんが中心の店だ。
眩しい。嬉しい。なかなか存在感を出してくれているように思うし、冬虫夏草とマミラリアサボテンの群生株の魅力が伝わればと思う。
24日初日に早速、トゲトゲダンゴムシとミカヅキツノゼミが貰われていったそうな。ミカヅキツノゼミは他店でも出品初日に貰われていったので巷で人気のモチーフなのだろうか。平日初日にたまたま通りがかって初見で気に入って買ってくれるような作品だとは流石に私も思っていないので、instagramを見て知ってくれていた方のような気がする。
貰ってくださった方には、ここは作りが甘いのではないかとか、次はこんなのを作って欲しいだとか、こんな植物を挿してますとか植えてみましたみたいな連絡をしてくれると嬉しいのだがな。
今回は鉢の中に植物を植え込んでいる鉢を3つほど置かせてもらった。比較的明るい窓際近くに置いてくださってありがたい。
他の作家さんの作品もようやく拝見できた。率直に言って私よりも作家暦も実績も優れた方が多い。私は無名の駆け出しだ。
制作量も私の何倍もあり、あちらこちらの店や展示会に出品されているのがわかる。
このウミウシとか好きだな。白に緑青に金色。紫水晶が乗っている。
実は初めて在廊接客を試みた。
まず、話しかけるべきかどうかわからない。話しかけるにしろいつ話しかけるのが良いのかもわからない。話しかけるのも気恥ずかしい。思った以上に難しい。
博物フェスティバルのように大勢のお客さんが目の前を歩いていて自分のブースに来たお客さんには自然に話しかけられる、そんな雰囲気はない。そもそも、お店に作家が在廊している前提がない。
明確に私の作品に興味を持っている人だとわかれば話しかけやすいのだが、そうではない人に話しかけるとご迷惑になりかねない。
冬虫夏草好きの人の輪を広げると言うのは想像していたよりも難しい。お客さんとの接点を求めるならば博物フェスティバルやデザインフェスタのような短期集中型イベントにも利点があるということか。
一歩、一歩いこう。