4月から7月まで開催のウサギノネドコ東京店の「もしも博物展」に向けた制作。
赤4号土の轆轤挽きに苦戦した。工房の先生曰く赤土はやはりコシが弱いので他の土と混ぜて使うことを推奨することが多いそうだ。薄く挽くのは難しくとも、求めるテクスチャーのためには使いたい。
削り、底をつけ、三本足をつけて土台となる鉢が18個できた。あとは陶蟲を作って穴を開けて鉢に搭載していくだけだ。とはいえその道のりが長い。
「もしも博物展」用の三葉虫に冬虫夏草が生えたらという空想鉢。
多脚がダンゴムシ的だと思う。ダンゴムシを作り慣れているので比較的作りやすかった。三葉虫にも様々な種類がいるのでもう少しあれこれ作ってみても良いかもしれない。
ツノゼミは本当に多種多様な姿形状をしていて作るのが楽しい。今回の改善点としては脚の太さ。
そして再挑戦のヨツコブツノゼミ。本来の魅力を出す為にヨツコブのツノの軸を細く作った。
素焼きと本焼成に耐えられるか甚だ不安ではある。
重力に負けて垂れてしまう懸念は強い。そして仮に無事完成したとしてもあまりに破損しやすそう。どうやって店に運び、どうやって持ち帰って貰えば良いのだろう。梱包も考えないとな。
大きな上半身だけのダンゴムシ。土台の鉢を変形させたが、変形させない方が良かっただろうか。
少しグソクムシっぽさもある気がする。なかなか完成が楽しみな鉢。
スタンダードなダンゴムシ鉢も忘れずに。手元に良品を残したいと思いつつ、手元に残っていないので今回、少し多めに作りたい。
下腹部を植え込み穴にして上体で繊細に脚を作り込んで世界観を出すのがバランスが良いと理解できてきた。
こちらも空想冬虫夏草の異常巻きアンモナイト。敢えて通常のアンモナイトではなく異常巻きを選んでみたかった。名前は異常巻きではあるが、実際には変異体や異常ではなかったそうだ。
きちんと最後まで巻かれていないアンモナイトとして生まれた個体はどんな気分だったのだろうか。動きづらいと感じたのか。なんとも不思議な生物だったと思う。
自分ならではの釉薬の調合に成功して、石膏型や轆轤で作った器を量産するほうが楽なのだとは思う。しかしそういう器を作っている作家さんはもう世の中に大勢いる。
自分が欲しい、世にないものを作ろう。例え非効率の塊でしかなくとも。