美食の都の社員食堂

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美食の国の企業にはなんとも豪華な社員食堂がある。

 

私:こんなパティシエが盛り付けるデザートがいつも食べれるのかい?

 

同僚:いやいや、いつもじゃないよ。週に2回ぐらい出張して来てるのかな?

 

私:。。。いつもだろ。

 

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ステーキやベジタリアンなど彩り豊か。サラダもチーズもパンナコッタもどれも美味しそう。

 

チリコンカルネ、焼魚のサラダと豪華なエクレアを選んだ。上記で6ユーロ。日本で食べる700円のランチの3倍は美味いわ。

 

昔と違って昼食からワインを飲む人は殆どいなくなったけれども、勤務時間中に飲むことは禁じられてはいないそうな。

 

 

ラファイエット

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世界中にどこでも売っている高級ブランドがギッシリ詰まったパリ随一の高級百貨店ラファイエット。私が買うものは何もない。しかしこのガラスドームは何度観ても素晴らしい。

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花の都の花たる所以というか、欧州的華やかさの先入観を結晶化したらこうなるのではないか、という絢爛さ。教会の中の装飾のようにゴテゴテと重くなるのと違い、鮮やかで彩り豊か。

 

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そんなガラスドームの下は高級化粧品がひしめき合うのだが、その中に突き抜けて高く、視線を集めるのがLANCOM。ARMANIでもなく、やはりフランスのシグニチャーブランドはLANCOMということなのだろうか。

 

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OはLANCOMのO。

 

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この高級ブランドたちの中心は自分だと主張せんばかりのアピール。

 

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ちなみにガラスドームの上は二重になっている。雹や何かが降ってきても、ステンドガラスドームは直接は被害を受けない。ここまで大掛かりにしないと実用性のある煌びやかなガラスドームは作れないのか。美への執念。

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パリで何しよう 持参土産、持ち帰り土産考

3月にフランス出張も3度目。さすがに寺院巡りもある程度したので、もう少し視野を広げていきたい。サブカルな店とか覗いてみたいが、誰に聞いたら良いのかもわからない。現代無名アーティストのイラストやなんか、どこに行ったら手に入るのだろう。ホテルを取ってくれたモンマルトル界隈だと観光客受けを狙ったようなものが多いし高い。

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我が家の庭も春めいてきたな。2週間も家を空けるのでベランダの植木は枯れないだろうか。

 

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矮小菖蒲ももう咲いた。

 

 

土産物
ジャックジュナンのマンゴーキャラメル、ストロベリーキャラメル、チョコ
 
ゴルゴンゾーラピカンテ、ブリー、ラクレット
 
エシレバター、ゲランド塩
 
アリアケのロブションによるブイヨン。
 
あとは豚と鴨のパテかな。
 
親父殿の祝いにツバ付きの小洒落た帽子やチョーカーなんぞを買いたい。
 
クリニャンクールの蚤の市に行きたいんだが、スリが多いというし、一人で行くのも抵抗があるな。完全個人旅行なら迷わず行くけれども。
 
フランスの素朴な民藝陶器を買ってみたい。磁器に華やかに絵付けしたような宮廷食器ものではなく、素朴な陶器が欲しい。
 
 
京都の画家の友人に頼まれたが前回買えなかった膠。ウサギの膠などがあるらしいが、平日しか店がやってなかった。
 
チーズ三昧。ブルーチーズ、カマンベールチーズ、ブリー、ラクレット。とりわけラクレットやハード系は日持ちがするので良い。モノプリで大方、購入するとして今回は特別に少しばかり良さげなブルーチーズもチーズ屋で買ってみようか。モンマルトルのFromagerie Quatrehommeを狙おう。
 
日本のアニメショップが集まる界隈に行けばフランス語版の漫画を買えるだろうか。「この世界の片隅で」が欲しい。あと「攻殻機動隊」とか。
 
なんか、日本人に通じるフランス人の歪んだ執着に溢れた面白いもん、どこかで見られないだろうか。
 
フランス人同僚への土産には以下を選出。
  1. 大勢へのバラマキには抹茶キットカット
  2. ヨックモック。定番バラマキ。20個入りで綺麗な和柄の缶箱入り
  3. ニッカ「フロムザバレル」ウィスキー。ISC2015で世界最高峰に評された日本の国産ウィスキー。しかもサントリー響の何分の1という脅威的なコストパフォーマンスというのはもてなしの話題になるのではないか。
  4. 絵柄の綺麗な瓦煎餅。バターや卵がふんだんに使われているのでお気に召すのではないかと期待。

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古くからの友人の結婚式で仙台の鮨に舌鼓

仙台の友人の結婚式へ。

 
大学1年次から数えてもう19年の付き合いになるわけか。

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自分とて、友人とて、公私において好調な時も不調な時もある。親兄弟でもないし、そんな何かを背負えるものでもないから近付き過ぎず、でも去らず。
 
酒に悪酔いした際の面倒くささや、時にはぞんざいなお互いの対応に気を悪くしつつも、親兄弟のそれを受け流すように。繊細さもなくナイーブではない友人関係というのが良い。
 
何かの時には変わらずに多少の助けになれる存在でありたいものだ。

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結婚式と披露宴は「向陽」という仙台駅からほど近い立派なホテルで行われた。

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ロビーに入るとこれでもかと露出の多い女性の石像、銅像が林立している。これが生身の肌色だと、一気に場末の秘宝館のようになってしまうと思う。

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肌色になってより写実性が増したとしてそれを芸術だと主張しても白々しくなるはずだ。石や銅ならばどんなに裸の女性を侍らせてもその空間は芸術的ということになり、格調があることになるのは奇妙だ。もし、像が肌色だったならばと見始めると面白い空間に見えてくる。何かもう少し着せてやれば良いのに。チラリズムの抑制の美の方が良いのに。

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今は遠くなってしまったバブルの時代を伝えるホテルだと思う。
 
結婚式の料理は豪華でどれも美味しかった。しかし胃と肝臓に鞭打って東北の海の幸をもう少し堪能したくて仙台駅の3階にある「北辰」という立食い鮨で摘んだ。

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「ばくらい」という赤ホヤと肝の軍艦巻き。ひんやりと冷え、ホヤの臭みは全然感じない。これは宮城ならではの寿司ネタに思う。

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「ドンコの肝載せ」。肝の濃厚さ。

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あいなめをポン酢で頂いたのもたまらんかった。
 
日帰りするのが口惜しい。再訪したい。平泉をまわったり松島や秋保の温泉にも浸かりたかった。また来るような予感がする。
 

酸化辰砂匣重ね鉢、縮れ白釉筒林鉢、その他諸々の焼き上がり。そして土耳古青結晶団子虫鉢

しばらくご無沙汰の陶芸教室に立ち寄ったら、焼かれた作品が出来上がっていた。作業する時間もないので、焼き上がりを確認し、ささっと甲殻類の釉掛けだけ済まして終わった。朝から晩まで嫌になるまで陶器三昧したいものだ。

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匣の重ね鉢。10個の穴に10種のエケベリアを植えていく。そうすれば場所をとらずに多くのエケベリアを育てられるようになる。

 

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禿げ具合は狙い通りで良いのだが、テカリが予想よりも強い。化粧土でマットに仕上げても良かったかもしれない。

 

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基盤が全く反りかえらずにこの大物を焼けたのは殊勲。均一な白マットだと工業製品らしくてつまらないと思い、厚掛けしてみたが想定以上に鬼萩のような縮れが出てくれた。筒に現れたハゲも景色として面白い。色形の異なる柱状多肉を5本植えよう。

 

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辰砂にマンガンを流したもの。酸化焼成。なかなか渋く、青緑も発色が悪くない。紅いリトープスが似合いそうだ。

 

 

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これも面白く焼けた。上からチタンマット、辰砂、マンガン。それを逆さまにして焼き、釉薬の垂れ具合で遊んでみた。尖った辰砂の流れ方も面白いが、もっと渦巻くような流れ方をして欲しかった。チタンマットよりも流れにくい、白鳳のような白釉薬でやり直したい。

 

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なかなか複雑な流れ方をした。チタンマットもこうなると志野でもかわらないし志野のほうが扱いやすいのかもしれない。今回はチタンマットが均一に発色してくれたので良しとする。これには何を植えようかね。

 

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甲殻類の素揚げのようなのが焼き上がっていた。割れるのこともなく焼けていて満足。

 

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複眼のブツブツは残ってくれるだろうか。

 

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全体にトルコ青結晶釉を筆で塗った。結晶が析出してくれるかが毎回、思い通りにいかなくて一喜一憂させられる要因。

 

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炭化した甲殻類のようでもある。どう焼き上がるか待ち遠しい。これに植え込む仙人掌「月世界」も探し始めないとな。

 

 

 

 

八海山 雪室見学 しかし何より三年熟成本みりんの美味さよ

1泊2日で初日はスキーをし、翌日は新潟県南魚沼市の「八海山」の酒蔵へ。

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八海山の酒蔵には2013年に完成したという雪室があるというので見学した。かつて電気式冷蔵庫が普及する前は茅葺の建物に冬の間に雪を詰め込み、その雪で貯蔵するとともに夏には雪塊を魚屋などに売る「雪室」というものがあったという。八海醸造株式会社は環境配慮、節電などの意図と雪室貯蔵という特色商品を出すために1000tもの雪を貯蔵できる雪室を作ったのだそうだ。

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雪室の気温は1.7℃。凍らないギリギリの温度でかつ、冷蔵庫と違い高い湿度で保存できるのが特色だそうだ。そこで三年間貯蔵熟成した雪室貯蔵三年の純米吟醸酒が今回の目玉。白いボトルの奴がそれだ。

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無料の雪室ツアーが30分おきに催されており、それに参加した人限定の有料300円の利酒がある。八海山純米大吟醸、その日の朝に絞った搾りたて原酒、そして清酒を用いた米焼酎の三種が干し蛍烏賊をお供にして味わえる。
 
朝絞り原酒はアルコール度数が19度もあるのだが、フルーティで軽く、度数の強さを感じない。加水しなくても飲みやすいことに驚いた。残念ながら非売品なのだそうだ。
 

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面向未来という名の焼酎は720mlで10,000円と高いが、5年間雪室で貯蔵した後に送ってくれるのだという。写真を撮影しカードメッセージと共に保管してくれる。お味はというとなるほど、洋酒に近い華やかな味わいで吟醸香のついた焼酎と言うべきか、価値のあるお酒に思えた。

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雪室見学者限定の特別な利酒以外も20銘柄近くを無料試飲できる。

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参加者一同、衝撃だったのが三年熟成伝統製法の八海山の本みりん。「麹の蜜」と謳うだけあって、甘みが強くアルコール分も14度もあり、これはかなり美味しい酒リキュールと言える。これは是非ハーゲンダッツに掛けて食べてみたい。調べてみると、清酒が普及する前は本みりんは高級酒として飲料用としても扱われていたのだという。水の代わりに酒を用いて醸造するので糖分の発酵がさほど進まず、甘みの強い酒が取れるのだという。
 
貴醸酒は、国立醸造試験所が、国賓の晩餐会にフランス産のワインやシャンパンが使われるのを見て、「このような場面に合う高級な日本酒として、酒で仕込んだ酒を作る」というコンセプトのもと開発したものだそうだ。仕込み水の代わりに酒を使うので、甘口になる原理は味醂に近いようだ。熟成に向いており、さらにコクとまろみが加わるとのこと。

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「魚沼で候」という純米酒をぬる燗にして頂いたがこれも美味。燗をして程良い香りと飲み口で、おでんをつつきながら飲み進めて身体を温めたくなる酒だ。
 

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雪室は星野時彦氏の設計だそうで、入口は雁木というピロティのような軒下の空間を広く持つ設計。看板や標識も含めてデザインがどれも洗練されており、今時の簡素で親しみが持てる雰囲気。赤坂知也氏による三重県菰蕗町の温泉料理宿泊施設「アクアイグニス」と似たモダンで懐かしい印象。あちらも建物も食事も秀逸な観光施設だった。

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いわゆる八海山という会社は製造の八海醸造株式会社と卸の八海山株式会社に分かれているが平成27年度の売上で78億円。従業員は150人ほどだが新卒採用の手取月給が20万円と大手企業と遜色ないことを考えると契約社員やパート社員を多く含んでいるように察する。
 
センスの良い建築家、デザイナーに依頼し、電気に頼らない雪室貯蔵という時流に適合した設備を商品や物販にまで昇華する経営理念もある。

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雪室で貯蔵すると穀物や根菜類も低温糖化が進んで美味しくなるのだそうだ。それらを使った珈琲、酒入りのケーキやチョコレートなど日本酒造りを核にした幅広い商品開発が展開されている。しかもとってつけたような酒入りの饅頭などではなく、バームクーヘンにしろチョコレートにしろ、甘酒にしろ、どれも美味いのだ。
 
大正11年創業。経営者に恵まれた成長基調の老舗日本酒メーカー「八海山」。経営の実態はわからないけれど、伝統的な要素を現代の趣向に適合させている優等生な会社だな、と思う。古く時流に取り残されつつある伝統的な商いを中興させる仕事って大変そうだがやりがいがありそうだな。

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いろいろ、あれこれと勉強になる。

立春の庭と猫

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この季節、一番に春めいているのは野良猫の皆さんではないのかね。世の若者のバレンタインの浮かれようの比ではない連夜の盛り上がり。ンギャーオーとやかましい。その愛らしい見た目からよくも地獄から漏れ出た断末魔のような声が出るものだ。

 

家から家を飛び移り、鉢植えをひっくり返し、庭に糞尿をするので困りもの。しゃあないのだが。地域猫制度を導入願いたい。

 

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庭の開花のトップバッターは梅花とこの翁草。南国的なケバケバしい花を咲かす。萎れる前に茶色く変色し始めるのもまた新陳代謝の速い南国的な風情なのだが、寒さには滅法強い。

 

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オキザリス「孔雀の舞」も夏の間に溶けて消えたと思っていたが冬になって葉を広げ始めた。一冬越すとしっかり根付いた安心感がある。

 

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矮小菖蒲かね。雑草に紛れて抜かれたか、夏の間に腐ったかと思ったがニョキニョキと葉を伸ばし、早くも蕾が見える。菖蒲のクセに3月、早ければ2月にもう咲いてしまう気だろうか。

 

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木立セネシオを植えてみた。これまた夏に枯れ冬に咲き誇る菊科の宿根花。サイネリアはやはり夏越えできなかったので、木立セネシオで再挑戦。

 

今年はクレマチスハゴロモジャスミンを繁らせてしっかりとした日除け、目隠しを造りたい。晩春に桜空木 2株、更紗空木、桃雪柳、小手毬は咲き乱れるだろうか。実山椒と茗荷の収穫を増やしたい。バジルとコリアンダーの作付けを忘れないようにしたい。

椛「鴫立沢」や紫陽花の青花品種が丈夫に育つだろうか。

 

それなりに愉しみも多い猫の額ほどの花壇。