仕事に思い悩みながらカフェ巡り 「Tokyo Bike」「棗」「Saten」

1月に入って調子が悪いのなんの。

ちぢにものこそかなしけれ、の心境でカフェからカフェへと放浪しながらあれこれ考えていた。

 

期待に胸を踊らせた新しい仕事が思い込んでいたようなものでなく意気消沈。いざ、仕方なく足元手元の仕事に専念しようと意識を戻すが芯を見失い手応えを消失し、がらんどうになってしまった。ささいなことにイライラして家に居るのもしんどい。

 

なんだよ、伝え聞く中年クライシスであり、世に言う厄年というありきたりな症状ではないか。大量生産品が狙いすましたかのように計画された製品寿命後にガタがくるかのように、私も汎用大量生産品の如くモチベーションにガタが来たのがやるせない。例に漏れない個性の無さが悲しい。

 

もっと働きたいし、働けるのだよ。面白い、没頭できる新しいことに飢えているのだよ。

 

 

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カフェ1軒目。高円寺南大通りを下り、東に入った人目につきにくい立地にある自転車屋兼カフェ「Tokyo Bike」。谷中にある自転車屋の支店。

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窓際にテーブルとパラパラと読める本や雑誌が置かれている。窓際は光が多く取り込まれ、明るくて気持ちが良い。最近見ることは減ったがガラスブロックも悪くないな。確か断熱性能は劣るけれど、店舗ならばさほど問題ない。

カフェラテは450円程度で専門的な喫茶店やカフェが500〜600円はすることを考慮すると高くはない。まあ、無難な味だ。

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後ろには自転車やパーツが売られている。ここで買った自転車をここに来てメンテナンスしてもらったり、パーツを買い足したりして店員さんと馴染みになり親睦を深めながらコーヒーを啜るのが望ましい活用法かも。オリジナルラベルの細身で軽量でありながら変速機付きの自転車は5万円程度が中心価格。

 

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2軒目は西荻窪の「カフェ&うつわ 棗」。作家ものの器で美味しい定食を頂けるのではないかと期待して向かった。ちなみにその方面では「りげんどう」という器も食事も素晴らしい人気店が西荻窪にも既にある。

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定番の棗定食とやら1100円のものを頂いた。他にチキンレモンの日替わり定食、カレーなどいくつか。器はモノトーンでシンプルな形の陶器と味噌汁椀は漆器。醤油皿だけ呉須の絵皿。生成りというか、主張しない素朴なもので構成しているらしい。私としては「おれのここを見ろ」と言わんばかりの主張の感じられる作家の器をあれこれ楽しめたら良いのに、と思った。

 

料理は青海苔の効かせたサラダや柚子と出汁の美味しいほうれん草のおひたしなど、丁寧に作られていて美味しい。焼売も蒸し立てで肉肉しく美味。量より味、健康志向か、もう若くはない人に合う。

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二階の床を抜いて採光を良くしている。西荻窪にはよくぞまだこんな木造民家が残っていたものだ。高円寺にこんな風にリフォーム出来そうな木造建築はほとんど残っていない。

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駅から10分以上も歩く辺鄙な場所にあるのだが、満席にも関わらずひっきりなしに客が来る。周りの客は途中で入れ替わりもあったが全て女性だった。若いお一人様か、麻や生成りの服を着ているおば様。全員、リンネルの愛読者に見える。コンセプトがしっかりしていると立地が悪くても繁盛する良例か。

 

 

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3軒目は西荻窪駅に近く線路沿いに2018年4月にできたばかりの「Saten」。抹茶、煎茶、焙じ茶などのお茶が看板商品のカフェだがコーヒーやカフェラテもある。バゲットなどの軽食も出されるようになったそうだ。

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感想としては、京都にありそうなカフェ。褒め言葉として。内装も彩度が低く、ソファだけが鮮やかなベルベットブルーで際立っていて、レトロでありながら色気もあるというか。

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抹茶プリンはお濃茶を思い出させるような濃厚な抹茶味で、抹茶の味は殆どしないのに緑色だから色でもって抹茶味ですと主張している世の中の品々とは一線を画す。500円の品だがこれだけ抹茶味が濃厚ならば納得。カフェラテも美味しい。

これは他の王道なお茶も期待できそうだ。一番の収穫。再訪せねば。こういう店が高円寺にも欲しい。外国人の友人をもてなしに連れて行きたい。

 

 

カフェをまわりながらウダウダ考えたが、仕事で満たされない部分は短期的に趣味や家庭などの充実化でモチベーションを支える運びとなった。さしも草よろしくさしも知らじな、火種はまだまだ燻り続けそう。

 

 

 

息子陶芸デビューへの助走

息子が陶芸を一緒にやりたいという。


他の生徒さんの作品に大事があってはいけないので幼稚園児には難しいかと思っていた。しかし3時間じっとしていられる集中力も付いてきたし、そろそろ試してみても良いかもしれない。


約束

他の人の作品には絶対に触らない

飽きたら庭に行く

走らない、歩き回らない


まずは自宅で粘土遊びをしてみた。

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手捻りのお猪口と、謎の土人形。「お父さん」だそうだ。随分と男前に作ってくれたものだ。しかし私には作れない発想のものかもしれない。いろいろ作ってみてもらったら予想外の面白いものを作ってくれるかもしれない。

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なんだか、干支は亥に変わった途端に戌を作るのも捻くれているので素直に猪を作ることにした。息子達の相手をしながら即興で作ること小一時間。

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民芸品「あかべこ」のように糸で頭を吊るしてゆらゆらとさせようかと思う。

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黒土なので蹄や鼻は黒土のまま、牙と眼は白マット、体全体はマンガン窯変釉にでもしようかね。耳先や尻尾、たてがみにはラスターを塗っても良いかもしれない。

陶芸始め 鹿頭骨三号、狗頭陶仏

 

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陶芸始め。先生が今年の干支の盃を持ってきてくださっていた。

 

写真ではわからないが、この盃はとても薄く均一な厚みで作られており、基礎的な技術力の差を嫌という程、思い知らせてくれる。陶器は厚ぼったくて重いから繊細で薄く硬い磁器が良い、なんていう人がいるが、陶器でも技術さえついてくればこの通り。絵も繊細で、それでいて写実的になりすぎず可愛らしい。

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いつのまにか、戌年が終わってしまった。マンゴー殿の一生において最初で最後かもしれないのに、戌年にまったくそれらしいものを作っていないことに後ろめたさを感じた。

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いや、今年はまだマンゴー殿生誕10年の記念的年だ。何か作ろう。

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そんなわけで狗頭陶仏を自宅で作ってみた。制作時間は40分の即興的産物。ヘタウマを目指している。端正で細かいものよりも、ほんわかとした印象になってくれるのではないかと楽観視している。

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薄く筆で釉掛けした。雲と布は信楽白土、黒土の身体には薄く伊羅保を塗った。殆ど飛んでしまって焦げムラとなってくれるのではないかと思う。頭の後ろの輪だけを信楽白土を塗った上にトルコ青釉を塗った。一箇所だけ艶があっても良かろうかと思う。

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本来ならば素焼きをしてから本焼きするのが安全なのだろうが、面倒だから一発で本焼成することにした。

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無論、植木鉢。後部に穴を二箇所開けてある。ガーベラのようなエケベリアをひょろひょろっと頭上に生やしても良いし、脇の下から多肉かサボテンの群頭株を生やしても良い。

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無事に焼けてくれることを祈る。白い壁のニッチにでも置けるものができたら嬉しい。ほかにもマンゴー殿のオヤツ台でも作って差し上げるか。

 

 

年末に水に漬け込んでいた信楽白土1kgを攪拌し60のメッシュで濾し、水ガラスを小匙すりきり一杯加え、泥漿を整えた。

14:13鋳込み。

14:17 補充1回目

14:21 補充2回目

14:35 泥漿排出

15:25 石膏型外し

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冬だからか、50分待ったものの持ち上げるだけで歪むほどに柔らかかった。一部、型を外す際に千切れた。もしかしたら泥漿の水分量が多すぎたかもしれない。

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今回は眼窩に仕切りを作ってみた。金網か何かを使わずに土が溢れ出ないようにしながら土の入れられる高さを上げられる。

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眼窩の周囲を薄く尖らせてみた。頭骨は薄くシャープな方が存在感は増すような気がする。次回、もう少し削っていく。

 

毎回、作るごとに発見があり、改善が見られているのではないかと思う。ほぼ同じものをこれだけ何度も作るのも初めてだ。それもこれも石膏型のお陰か。植え込んで期待通りのものになりますように。

 

今年はどこまで作陶できるだろうか。陶芸が上手くなりたい。容姿が良くなるよりも、話術が上手くなるよりも、人気者になるよりも、作陶が上手くなりたいように思う。なぜ、陶芸なのかはわからない。つまりは好きってことなのだろうよ。

 

そのまんま東の俳句に打ちのめされた

 凍蠅よ

生産性の

我にあるや

 

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冬の動かない蠅

LGBTに生産性はあるのかという政治家の件の発言

我に問う

 

元お笑い芸人で、自己顕示欲の強い人だとの印象を持っていた。


高円寺のちょっといい寿司「桃太郎寿司」

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1月2日はまだ営業していない飲食店も多い高円寺で、初めて「桃太郎寿司」に行ってみた。ここ最近、同じ場所に新装開店して全面的にとても綺麗になっていた。

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「三崎港」や「寿司ざんまい」なんて回転寿司屋は高円寺にもあるが、家族でテーブル席を囲んでゆったりと会話できるような寿司屋というのは案外、高円寺にはすくない。そんなわけで店内年配のご夫婦や4人家族客で満席だった。内装も白木の色で統一され、清潔で爽やかで明るい。

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けして安くはない。セットで1500円以上する。しかしそれに見合う味と雰囲気と落ち着きだと感じた。付け合わせに蛸の刺身と梅肉を添えてくれるのも嬉しい。

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店の湯呑みに書かれた桃太郎の歌詞もよく読むと、おこしにつけた「きびだんご」ではなく「にぎりずし」であることに気付く。きっと、鬼退治ではなく、猿と雉と犬を率いて鬼に出前でも届けに行くのだろう。

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うまさ一番の旗を掲げた桃太郎。そしてすぐ後ろをついてくる猿の手には「寿し」が握られている。やはり、鬼退治などではなく、鬼へ寿司を届けに行くのだ。鬼鯖寿司だろうか、いや泪巻きだろうか。

 

家に帰った後も子供が「にぎりずし」版歌詞でしきりに歌を歌う。なごむ。

 

 

外国からの友人をもてなすのに、家から近いし「桃太郎寿司」でよいかもな。収穫あり。

 

初詣 堀ノ内妙法寺で干支盃と猿廻し

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三ヶ日に近くの厄除け堀ノ内妙法寺へ。逆行のしめ縄飾りの彩りがいかにも正月らしく清々しい。

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江戸時代から長く厄除け祖師を祀る「おそっさん」として大衆の信仰を集めたそうな。地下鉄丸の内線の新高円寺駅と東高円寺駅ができて以来、両駅の間になってしまい街の重心から外れてしまった。今でも辛うじて寺前商店街があり、両駅前まで足を運ぶのが億劫な人達の生活の場として続いている。

まだ地下鉄駅ができる前、青梅街道が交通の大動脈だった頃の最盛期の堀ノ内はどのような華やぎだったのだろうか。
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今年も三が日に先着で頂けるというお屠蘇を参拝後に頂いた。猪が描かれている。一巡して我が家に干支が十二盃とも揃うまであと10年か。堀ノ内の近辺にすんでらっしゃるご近所さんの自宅には幾つも並んでいるような気がする。

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猿回しが日光から来ていた。今年は結成二年の若い女の子と5歳のメス猿のコンビとのこと。新人がまた入ってきているという事実に、喜ばしい。
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流石の跳躍力。芸そのものは昨年と比べると簡単なものだったことには違いないが、猿廻し師も実に晴れ晴れとした笑顔で観ていて楽しかった。頑張って欲しい。

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どや。私も、今年も努力をして結果に胸を張れる一年にしたいものだ。

2019年の抱負

2019年の抱負。今後5年間の生活拠点と仕事の方向性が左右される決断の年になるかも。自分を追い込み勝負する「秀吉プラン」か忍耐強く遠回りする「家康プラン」か。両者程の偉人でも傑物でもないけれども心境的にわかりやすく言うとそんな感じ。

最低限の家族の時間以外は趣味の時間も捨てて仕事に全振りするか、もしくは家族や趣味の時間も充実させるバランス型で今後も続けるかという選択でもある。悩ましいな。悩ましい。

方向性によって何をどれだけ頑張るかも全て変わってしまう。

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2人の子供の教育費が最も必要であろう、私が50代の時期に安定した収入を得られるようにする為にはどのような仕事や備えをしておいた方が良いのか。本音はその頃までに教育費の貯蓄が終わっているのが理想ではある。そしてその上で自分のしたい仕事をできるようになっているのが目指すべき状態。

 

家族

どんどん息子たちにできることが増えてきた。何か新しい世界を引き続き子供達には見せていきたい。

  • 次男を水泳に連れて行く
  • 月に2回は本気で子供と遊ぶ
  • 息子が小学校に上がったら陶芸教室に連れて行く
  • 英語で喋るように
  • 子供に袴は可愛い。普段着にできる安い袴はないか。
  • 川下り、河原遊び。長瀞

 

旅行、遠出。

どこか遠くの美味しいものを食べて温泉宿に泊まる。それだけではなく何かを体験する旅行をしたい。

  • 夏まで現職を続けられるならばインド出張ついでにヒマラヤ、チベット方面に足を伸ばしたい。
  • フランスに出張に行くならばローヌかどこか、古城に行きたい。いっそ家族でパリ滞在したい。クリニャンクールの蚤の市にも再訪したい。
  • 松本、渋温泉金具屋、野猿公園の猿。
  • 諏訪のマツヤゲストハウス、乗馬。
  • お気に入りのエクシブ箱根離宮に再訪。
  • 木曽路の宿場町に泊まりに。
  • 広島か、有田か、沖縄か。長野のグランピングか。
  • 夏に家族キャンプ。
  • 息子2人と御嶽山。長男は七代の滝まで挑戦。

 

料理

外食を増やさない、あるいは健康的な外食にする努力が必要。低脂質高タンパクの食事を模索したい。

  • 土鍋御飯のメニュー拡充。
  • 低温調理のささみ料理。
  • 豆腐料理。
  • 柚子雑炊。
  • 美味しい珈琲の淹れ方を学ぶ。エスプレッソマシンの使い方を学ぶ。
  • 親子料理

 

健康・身体づくり

昨年に落とした体重を少なくともキープする。週末にアウトドア遊びを楽しむ、それでいて平日に疲れを持ち越さない体力をつけたい。

 

陶芸

陶芸はできるものなら辞めたくない。好きなのだよな。茶道と生花を茶器や花器が繋ぐように料理と園芸趣味を繋ぐ存在でもあり、私にとって唯一のストレス解消手段でもあるのだから。

  • 鋳込み鹿頭骨鉢をあと3点作る。
  • 鹿鉢追加。威嚇、座位。
  • 息子の幼稚園で描いた絵の陶額を作る。
  • 猛犬注意の看板を作る
  • 天目茶碗を制作する。内だけ白マット。
  • 陶蟲夏草

 

映像・写真

撮影スキルは全く向上しないけれど、家族の記録は撮り続けていきたい。もっと何気ない日常の一コマを撮っていきたい。

  • 家族のモノクロ樹形図。
  • 自宅で家族の日常写真をもっと撮る。
  • 成長の家族アルバムを年2冊のペースで作り続ける。
  • 映画20本を観てお気に入り映画100選に加えられる作品を探す。

 

家・庭

  • 椅子を買う
  • 今年こそ藤稔を実らせ食べる
  • 離れの化粧合板の安普請な本棚をもっと好みの本棚に交換したい。
  • トイレの壁を塗り直すか、唐紙を貼る。
  • 書斎の窓枠に和様式の建具を嵌めたい。

 

交友

  • 3月に来日するルーマニア人友人夫婦とその友人をもてなす
  • 仕事を通じて外の人との繋がりを増やす
  • 次男の幼稚園のパパ会に顔を出す

 

高円寺開拓