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阿闍梨餅

江戸末期の安政三年(1856年)創業の百万遍にある京都の菓子司「満月」の名物餅である。阿闍梨餅は大正時代の二代目によって作出されたそうな。名前は比叡山の千日回峰行の阿闍梨がかぶる網代笠を模したことからこの名がついたとされる。由来は奈良の三笠山にちなんだ「三笠」と似たようなものか。



丹波大納言小豆の粒餡を包み焼いた半生菓子なのだが、どら焼きや三笠と大きく異なる点は餡をはさむのがふんわりと焼かれたカステラ生地ではなく、しっとりと柔らかい半生の餅であること。餅がなんとも言えぬ食味で、この柔らかさが阿闍梨餅の美味さを決定付けていると思う。 


つい数年前までは満月本店でしか買えなかったが、今では京都の大丸や駅ビルなど多くの店で買えるようになった。果ては北海道や東京のデパートでも買える。しかし京都のデパートで買ったものでも日が経った阿闍梨餅は柔らかさが決め手の餅部分が固くなるので魅力は半減してしまう。冬よりも夏に食べたもののほうが美味いのも気のせいではないと思う。阿闍梨餅ならではの美味さを味わうならば本店の出来立ての阿闍梨餅に尽きる。



店のモットーは、「材料の質を落とさず、値段は極力上げないよう努める」ことなのだという。ひとつ105円。確かに求めやすい値段だ。各店舗で温かい餅を提供できるようにしてくれると理想的なのだがそれは求めすぎか。


所在地:京都市左京区鞠小路通今出川上ル
電話:075-791-4121
営業時間:午前9時〜午後6時
定休日:不定休