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写真談義

思索

アンドレイは昔から写真が好きで10年以上もナショナルジオグラフィックを定期購読している。ニコン派のようで、昨年に念願のプロ仕様の20万円近いカメラを手に入れた。


そして今年の初めから請け負って写真を撮り始めているらしい。とある知人女性の会社のパーティーを撮ったところ、他の参加者も自分のパーティーでも撮って欲しいとの声がかかり、徐々に客が広がっているらしい。今は60歳の記念パーティーの写真撮影依頼を2件受けている。


スロバキアは写真撮影を趣味にしている人が近隣国に比べても多いらしく、さらに自称フォトグラファーというのもとても多いらしい。


アンドレイも結婚式の記念写真なんかを撮りたいらしいが客の目が最も厳しくなる間違いの許されないイベントなので過去の実績がないと参入は難しいという。人生の節々での家族の集合写真は専用の室内スタジオ設備が必要になるのでこれまた難しいそうだ。そんなわけで今はどんなところにでも出向くフォトグラファーとして徐々に実績を積んでいる。


無論、彼は宇宙物理学者という本業を履き違えてはいない。本業があるからこそ趣味の小遣い稼ぎ程度の値段設定にできることを彼は自覚していて、もし仮に写真だけで食べていくと設備機材費や経費を含めて倍の値段を請求しなければ成り立たないという。実際、彼が請け負った会社のパーティーも他の本職フォトグラファーがもともといたが、アンドレイのほうが安いというのでもらった仕事らしい。腕の良い小遣い稼ぎのフォトグラファーがそこら中にいる参入障壁の低い過酷なビジネスだとも言える。


60歳の記念パーティー以外にもどんな機会があるのかあれこれ話した。葬式はありだと思うと提案した。爆笑された。冗談だと思われたらしい。誰が葬式の写真なんてみたいんだよ、しかも葬式の最中にカメラマンが撮影しているなんて不謹慎じゃないのか、と。私は実際、今夏伯母の依頼を受けて99歳の祖母の葬式の写真を撮り、アルバムにして16部ほど親戚に配った。大切な人が如何に親戚や友人に惜しまれながら去ったかを形に残すのも、後から振り返るのも日本人の心情としては許容範囲だがスロバキアでは祝い事でもないことを撮る感覚はないらしい。


学校の卒業式などは専属のカメラマンがいて参入は難しいらしい。


出産なんてどうだろうか?産まれた瞬間の家族の喜びの表情を撮るなんてどうだろう。


カップルのデートに同行して撮るなんてのはどうか。日本人は照れてしまいそうだがスロバキア人ならば気にせずイチャついてくれそうだ。記念に残したい、お互いがこんな顔して楽しんだという記録を残したい人はいるのではないか。


観光地の旅行同行もいいかもしれない。つまらない集合写真が多くなりがちだが、何かをしているところなど動作を写真に残したほうが後で見る方も楽しい。


こういうアイデアを考えるのは楽しい。さて、自分はどうしようかな。副業でカメラマンというのも魅力的だがニコンとキャノンの本国で誰もが写真を撮る国だ。小遣い稼ぎだって楽じゃない。取り敢えずは目の前の被写体である赤ちゃんと子供と犬を題材にもっと面白い写真を撮れるようになりたい。


もっとテーマを持って写真を撮らんとな。

  • 授乳中の母と乳児を美しく
  • うんちをしようと踏ん張ってるしかめつらな表情
  • 毎週少しづつ変わる顔の変化
  • 初めての笑顔
  • ダイナミックにハイハイする姿
  • ダイナミックに癇癪を起こして食べ物をぶちまける姿
  • 寝相アート、マグアートも試したい。これらに替わる何か新しいアイデアも考えたい。
  • 草木の成長と比較しながら数年に渡って撮る
  • ブレーメンの音楽隊的な写真
  • 仮装写真