赤塚不二夫の説くバカ道


「バカっていうのは自分がハダカになることだ。 世の中の常識を無視して、 純粋な自分だけのものの見方や生き方を 押し通すことなんだよ。 バカだからこそ語れる真実っていっぱいあるんだ。」



「『天才バカボン』を描き出した時にもまず思った。 バカに真実を語らせようと。 そこからバカボンが生まれ、 バカボンのパパが生まれたんだ。」



ただバカっつったって、ホントのバカじゃダメなんだからな。 知性とパイオニア精神にあふれたバカになんなきゃいけないの。-赤塚不二夫



幼稚で荒唐無稽なギャグマンガだと軽く見てたけど、どきりとする風刺があるように感じる時がある。荒唐無稽なギャグに近い事象って世に溢れているのだよな。それを利口のフリして大真面目にやっていたりする。利口を装うのに必死だったりする。



「頭のいいヤツは、わかりやすく話す。頭の悪いヤツほど、難しく話すんだ。」
「自分が最低だと思っていればいいのよ。一番劣ると思っていればいいの。
そしたらね、みんなの言っていることがちゃんと頭に入ってくる。自分が偉いと思っていると、他人は何も言ってくれない。そしたらダメなんだよ。てめぇが一番バカになればいいの。」
そう喝破している。その通りなんだよな。煙に巻くような専門用語を羅列して誤魔化したり、知ったかぶりをしたり、肩書でもって敬意を求めたり。。そういうのがブレさせたり、曇らせたりしていく。



誰も傷つけない表現で大勢に影響を与えて生き抜いた赤塚不二夫って人はスゴイ。くそマジメな哲学書でも社説でもなく、子供が親しめるギャグ漫画でそれを伝えたのだから。



赤塚不二夫さんの言うところの「世の中の常識を無視して、 純粋な自分だけのものの見方や生き方」を追求していくと、少なからず傍目にはバカに見え始めてくるのではないだろうか。そういうバカになりたい。



「これでいいのだ」
ちなみに、赤塚不二夫は青梅に特にゆかりはなく、住んだこともないという。ただ、映画看板描きをしたこともある赤塚不二夫が映画看板で町興しをしようとしている青梅に協力したということらしい。まあ、青梅が好きだったんだろうな。


青梅 赤塚不二夫会館にて