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中国人、インド人からみた日本雑記

もてなし

中国人、印度人の同僚が連日きていた時の雑記。彼女らはそれぞれの国で難関大学を出て厳しい倍率で人気企業に入社した、平たく言えば有能で裕福な人達。欧米育ちではないけれどもそれなりに海外などにも行ったこともあるらしい。

 
そんな彼女らに1週間の日本滞在に同行した際の覚書。
 
中国人からの疑問が面白い。日本はどこに行っても説明書きやルールだらけだと。電車に乗る際にはホームのこの位置に並んで待てだの、ホテルでは湯沸しはこう使えだの、トイレではこれはするな、あれはするな。しかもそれに日本人が従うのが凄いと。私の国ならなぜ従わないといけないか、理由を理解できるまで従わない、と口々に言う。
 
 
そして何度も繰り返していた疑問が「こんなにルールだらけなのにどうして日本人は日本独自のモノを創り出す創造性があるのか」というもの。
 
不思議に映るらしい。
 
印度人と中国人の双方からの意見は日本のサービスやモノは国内のことしか考えていない。国外の人が欲しくても一顧だにしないという文句。日本でしか使えない携帯電話やアプリ、日本語機能しかない機械。結局、欧米のものを買わざるをえないと。日本の製品や文化が好きなアジア周辺諸国は多いのに、日本はあまりアジア周辺諸国を顧みない。
 
そして日本では驚くほど誰も彼も英語が通じない。駅員でさえもまともな英文で話せない。若い人ですら話せない。
 
 
そして日本人は忍耐強い。人の言うことを遮らないし、店員も辛抱強く話終わるまで待つ。英語が全く理解できてなくても、だ。
 
 
清潔、安全で勝手に人のモノを盗むこともない。レストランの食卓に無造作に財布や携帯電話を置いたままにしても盗られない。
 
 
確かに印度や中国では逆のことを感じることは多い。しかし鵜呑みにしてはいけないと疑問に思うことも多い。高速道路の速度制限など守る意識は皆無だし、駆け込み乗車はおやめ下さいなどという放送も雑音にしか捉えていないだろう。混雑の中では人の足を踏もうが気にしない。優先席は譲らない。
 
 
花壇の花は勝手に切られ、持って行かれてしまう。植えていた松が根こそぎ抜かれて盗られていたこともある。自転車の盗難など日常的だ。
 
 
整然と電車を並んで待つことも東京オリンピックの際に外国人に「やはり日本人は未開だ」と馬鹿にされたくない、恥を晒したくないからと国家的啓蒙運動で普及しただけのこと。それ以前は並ぶこともなければ割り込んで乗ることなど当たり前だったそうではないか。
 
 
人目を気にする全体主義が強いということなのではないのかね。後ろ指を指されたり排外される原因となりうる逸脱には互いに敏感で、人前では同じように振る舞おうとする。同調圧力の強い社会。それを良いことに上手く方向付けして定着したのが整列乗車であったり人前では他に習ってルールを守ること。
 
 
まわりが従うことには従うし、従わないルールは他に倣って従わない。そんなにルールの是非を自分で判断などしていないのでは。人目につかぬ、足がつかぬところでは案外、倫理観には乏しい行動も多いのかもしれない。上等な国民性だの民度が高いだなどと自惚れないほうが良いと思う。

自戒。