蚕の繭

どうやら10頭預かった蚕のうち、1頭ほど4令、5令のサンプルとして展示飼育していた幼虫が混ざってしまっていたようだ。それがもう既に繭を作った。

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まさに絹糸を吐いて繭を作っている途中。外側の輪郭から作り、中から幾重にも幾重にも糸を重ねている。

本来、養蚕業者では厚紙で作った「まぶし」という仕切りに繭を作らせるのだそうだ。幸い桐箱ということもあり、箱の隅が繭を糸のとっかかりも良かったようだ。

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繭を作り始めて2日後。おそらく、これで完成形だろう。蚕種「小石丸」は品質は高いが改良種が1km近く出すのに対し500m程度しか採れないらしい。確かに小ぶりな繭だ。このまま12日ほど置いておくと羽化するらしい。

学校に持っていくと、冷蔵庫で保管してくれるらしい。夏休み後、一通り収穫できたら製糸工場に送られる。

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根元の方の桑の葉をあげたら全く食べなかった。そこで上の方の新葉をあげてみたらカリカリ食べている。忙しなく頭を上から下に振り下ろしながら食べる姿は見ていて小気味良い。


時折り、頭を持ち上げて固まるのだが私が見えているのだろうか。人間無しに生きていけない完全に野生回帰能力を失った唯一の家畜とされる蚕。温暖な室温と調節された湿度の中で新鮮な桑の葉を途切れることなく与え続けられるその一生は蛹のうちに殺されてしまうとしても、食欲を満たし続けられるまんざらでもない生涯なのだろうか。


大宮八幡宮

最近、少しばかりジョギングが苦痛ではなくなってきた。少し遠くの自社仏閣を目当てに走るようになったからかもしれない。

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創建1000年以上の由緒ある神社で源頼義により京都の石清水八幡宮から分魂されたらしい。

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石清水八幡宮の境内の竹はエジソンの電球のフィラメントに試用されたのだっけ。こちらの竹も石清水八幡宮から分けられたものだったりするのだろうか。

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3kmほど走って、清涼な境内の木陰の空気で呼吸を整えて、また走って戻る。

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東京都で有数の安産祈願で信仰の厚い大社だそうで、貴花田一家、若乃花一家、貴乃花一家、中村獅童一家などのお宮参りの写真が飾られている。幼児の優一少年などを見るとほんのり切なくなる。

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源頼義お手植えの松の跡。切株跡に新たに松が育っている。

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今年の7月25日には子供祭りもあるようで、都合がつけば来てみたい。



紫陽花のドライフラワー

東京も梅雨入りして地植えの紫陽花の盛りとなった。

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完全に乾いた紫陽花「ダンスパーティー」はガラス容器に閉じ込めてみた。

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順光が当たるとなかなか綺麗。やはり紫陽花はドライフラワーに向いていると思う。

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こちらは5年前に植えた地植えの紫陽花を乾かしたもの。装飾花はピンク色だったのだが樹上で色が抜けて黄緑色になった。両性花は青く残った。

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庭から室内装飾の材料がうまい具合に採れた。赤、緑、青。光の三原色が図らずとも揃った。


お花に溢れた部屋を目指しているつもりは全くないのだがな。半年後、一年後の退色具合を観察したい。

美尼王妃晃の開花

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いつの間に咲いてくれていたエケベリア「美尼王妃晃」。ミニオウヒコウという名前はどうも日本語のように思えないのだがどのような由来なのだろうか。どうやらミニマx王妃錦司晃を略しての名前らしい。

花芽も向日性があるようで、置き場所が悪かったからか太陽の方向に徒長気味に伸ばしている。鉢の真上から当たるように置いたら短く真上に咲いてくれるのではないか。

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窄んだ筒状の花は桃色と黄色のバイカラー。元気になる色。

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同じ株から2本花芽を上げている。

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花芽が2本あると触手のようで、何かを探っているようで面白い。

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子株も親株を傾けるほどに大きくなってきた。いつ親離れさせるべきものかいつも悩ましい。早く大きく育てるならば切り離した方がよいのだろうか。


夏至の頃に咲く花と覚えておこう。


お蚕様の飼育箱DIY

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今年の正月はコロナで実家に帰らなかったので取寄せお節を分けて送ってもらった。そのお節が入っていた桐箱が何かに使えるはずだと取り置いていた。それが日の目を見ることに。上等な袋や箱を捨てられない貧乏性が役に立つこともある。

透明アクリル板をくり抜いた天板に嵌め、蚕を観察できるようにした。また、アクリル板にはドリルで無数に穴を開けて空気が入るようにしている。塗装のない白木の桐箱なので木が適度に湿気を吸う調湿機能付き。計測すると気温25℃、湿度70%なので完璧だ。

 

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拘りは2段重ねの箱の上段底に5mm穴の金網を入れることによって蚕や桑の葉はそのままに蚕の糞だけが下段に落ちるようにし、糞掃除を格段にしやすくしている。

また、側部にもドリルで穴を開けて通風を図っている。蒸し暑い日には上下段の間に割箸か何かを挟んでさらに通過をよくすることもできる。

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緑道にも桑の木が生えている場所を2箇所見つけ、さらに遠くの公園から失敬した枝をネメデール溶液に浸けて発根管理している。うまく根付かせられれば、いつでも新鮮な桑の葉を食べさせられる環境ができる。

 

これで蚕種「小石丸」の幼虫をさらに十頭預かって育てる準備が整った。

昨年、小学生の有志家庭で育てられた蚕は繭を絹糸にし、シルクスカーフに仕立て上げられてオリンピックUAEチームの贈られたそうだ。地域特性を生かした小学校による素晴らしい企画だと思う。

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そして後日。

子供が大事そうに蚕種「小石丸」の幼虫を10頭ほど連れ帰ってきた。宿題をやる際にも傍から離さない。寝るときは枕元に置くと言いかねないがそれは困る。事故があってはいけないということで最も目が行き届く快適なところを検討した結果、私の仕事部屋に置かれることになってしまった。

大きさにバラつきがあって4令と思しきものから2令ぐらいのものまで様々。

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糞が網の下から落ちる仕組みが機能している。これで掃除がしやすくなり、カビの発生や病気のリスクも下げられる。

 

弱そうで死なせずに育てられるか少し不安だが上手く育って欲しい。

山本 純米吟醸「和韻」


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今日のお供の夏酒は秋田県の山本酒造のお酒。

シャルドネ用ワイン酵母を取り入れて醸した純米吟醸酒だそうだ。最近は色んな蔵が新しい試みをしていて面白い。

ワイン酵母と知らされないと味からは気付かない。それぐらい違和感がないし、ワイン酵母と聞くとああ、この特徴はワイン酵母によるものだろうかと思う。食前酒としてお酒だけで飲んだ方が食中酒としてより楽しめる気がする。

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声に出してみて気付いた。和韻、わいん、ワイン。駄洒落かよ。


山本酒造店の住所は八、八、八。中国向けに中国の酵母を使って醸して縁起の良い銘柄を売り出しては如何か。


今までの歴史の中で現在が最も日本酒が美味しい時代だろうし、未来はもっと美味しいと期待できる。年々、蔵が潰れているとも聞くけれども日本酒の未来は明るいと勝手に思っている。

THIS IS US 36歳、これから

36歳を迎えた兄弟3人とその親、子を交えた3世代の心の襞を丁寧に丁寧に描いたアメリカの連続ドラマ。派手に撃ち合ったり、人が死んだりしない。アメリカにおける小津安二郎的なドラマで親子関係をたっぷり時間を割いて描いていく。

 

アメリカ人はビタミン剤やら抗うつ薬やら鎮痛剤を日頃から飲み過ぎ。洗面所の鏡の裏に置いているシーンはお馴染み。そんなに常用しているものなのか。

 

抗うつ薬を飲みながら陽気な自分を演じている人がアメリカ人の中には多い印象がある。日本と比べて「陽気で社交的」であることを理想とする度合いが強いと思うのだが、それを演じ続けて本来の自分から乖離すると心を壊す。私は「沈黙は金」「寡黙で真面目」が是とされる日本の方が気楽でありがたい。

 

This will never happen again.もう二度と繰り返さない。毎日のように繰り返すI love youと同様に言葉の軽い文化だと思う。愛情表現が軽薄になった結果として辛抱もなく安易に離婚するのが当たり前になった社会。そういや、私の勤務先の会社のトレーニングで外国人トレーナーが恐れているのは2回目の結婚がうまくいかなくなることと言っていた。50代と思しき男性。

 

Ridiculous. 馬鹿げている。単語としてはありふれているが、こんなに頻繁に使う言葉という認識はなかった。

 

So please, for the love of God, save the asinine commentary from the cheap seats. だから頼むよ、外野からガタガタ言うな。asinine commentary 愚かな解説

 

Hang in there

1.頑張れ。耐えろ

2. How are you? と聞かれてI'm hanging in there →なんとか頑張ってるよ。

 

外からは順風満帆でキラキラとしているように見えているけれども、内情は綱渡りだったり苦難を辛うじて乗り越える日々だったりするものだな。

 

ジャックが憧れの父親像すぎるし子供達の心の枷になっている。