紅茶レモンケーキの美味しい高円寺「Flat coffee」

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高円寺と永福町の間というべきか。堀之内というべきか。朝9時から営業している朝カフェをもう一つ見つけた。カフェ空白地帯なのでありがたい。
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ランチもビールも出しているそうだが朝はコーヒーとケーキやビスケットが主体。
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シンプルで無機質よりの最近とても多い種類のカフェ。モノも少なく内装費も最低限でありながらスッキリとして清潔だから店作りとしては正解なのかもしれないけれども、私としてはアクというか少しばかり「私はこれが好きだ」という店主の世界観や個性のあるところを感じたい。
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レモンスライスの入ったウォーターサーバーをセルフでサーブする。
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エチオピアの浅煎りを頂いた。珈琲は中深煎りが美味しいと思っていたがこのエチオピアに関しては断然、浅煎りが美味しいと思う今日この頃。
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アイシングのかかった紅茶レモンケーキが絶品だった。手作りだろうか。

 

週末の朝ジョギングに立ち寄るのに便利な覚えておきたいカフェがまた一つ増えた。

東京国立博物館の器たち

東京国立博物館へ行った。本当は藝大祭で学生の作品を観て刺激を受けたかったのだけれども、事前チケット購入制になっていた。既に完売されていて、それがないと入れないという。抜かりなく調べておくべきだった。

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そんなわけで東京国立博物館に立ち寄った。10年ぶりぐらいになるかもしれない。
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須恵器。小さな鉢が乗っているわけではなく一体化している。こんな多肉植物鉢もありだろうか。
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壺だけれども顔がつくとメタボなおっさんに見えてくる。
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2000年以上の昔にこのフォルムに辿り着いているのか。轆轤やら道具が揃っていてもこの作品を作るのは容易くない。装飾的でありながら素朴さと柔らかさもあって多肉植物を植えるのにとても合いそうに思う。
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ここ3年近く縄文土器を作ろうと思いながら着手できずにいる。立体的で非幾何学的な模様なのに穴だけはシャープな真円だというそのギャップ。
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黒電話にモザイクタイルの壁。帝室博物館の名残り。
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仁清は一眼で仁清だからすごい。
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華奢で優雅で気取った京風。
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1時間で歩き終わってしまった。昔は3時間あっても足りなかったし、もっと展示品が多かったように思うのだが気のせいだろうか。

 

美仏に心が洗われる

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仏頂尊勝陀羅尼を三面三目八臂で表した仏母の美仏。指先の艶かしさ、滑らかさ。尊顔の柔和さ。

目、瞼の輪郭は私では決して想像として湧いてこない形状。日本人ではなく大陸の血筋の顔ならではだろうか。北京の工房で17-18世紀に造られたものだそうで皇帝に捧げるべき仏像。
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良いものを拝めた。
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常設展の仏たち。
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紅い蓮座が視覚的に不思議な引力を持つ空間というか結界が生み出されていた。
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相応な堂宇の中に静謐で厳粛な佇まいの中に収まって欲しい宝物。

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またまた美仏。陶器でこの細さで作り込むのは難しいがこんな表現をできるようになりたい。

 

羊頭三面六臂仏母像植木鉢なんてどうだろうか。顔と顔の間に角をどう収めるかなどを考えていると楽しくなってくる。
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ガンダーラ仏らしい彫りの深さ。

 

昔の工房の天才が心血を注いで作った後世に残る逸品揃い。時間があればその工房や文献資料なんかも学んで立体的に理解してみたい。老後の探求として。

 

素晴らしい美術に触れると日常の苦を一時は忘れさせてくれる。

尿素の結晶

子供の実験。洗濯糊と尿素を水に溶かして結晶化させるというもの。

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派手にかましてくれた。素晴らしい。尿素の結晶は白なのだが、紙を黄色に塗ったからインクの色を吸って結晶も黄色になった。
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芸術的ですな。朝起きて子供達はびっくりして大興奮、大絶叫だった。私も驚いた。

 

結晶というよりもあまりにも生物的に思えた。


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そうだ。昔、我が家のカブトムシの虫籠で増殖した単細胞アメーバ「ススホコリ」を思い出した。

 

こういうのは面白いし芸術的でワクワクする。

神馬山に考え事登山。陣屋温泉に癒される。

「悶々としてるなら山でも登っといで。高尾山とか。」そう送り出してもらった。

 

私のことを理解してくれている人はそうはいなくて親とパートナーの有り難みをしみじみと感じる。まあ、一般論として他の人を深く理解する動機などないから自然な話だ。私だって親しいと思っている友人のことすら結局のところよく知らない。私のことを深く知ってくれている人がいるということは貴重なことだ。

 

流石に高尾山で人混みに揉まれては考え事には適さないので、神馬山に登ってみることにした。

 

藤野駅から歩いて山頂まで2時間。

・山頂では眺望を前に茶屋で昼食。

・下りも山頂から陣屋温泉まで1時間。

・爽快な檜風呂 陣屋温泉

・陣屋温泉から藤野駅まで45分。

辛抱のない子供たちを連れて行くにはちょうど良い負荷と所要時間かもしれない。もう少し涼しくなった秋口にここ神馬山を登るか、東京都最高峰と煽って雲取山を登るか。

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夏の山の緑。
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藤野駅からのバスは10時までで午前の便は終わっているので駅から徒歩で20分ほど。ここが登山道への入り口。
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登山道は4kmの道程のようだ。
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35分ほど登って残り2km地点にある休憩所に到着。雨宿りシートなんてものを備えてくれている親切。
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さらに25分ほど登って和田分岐に到着。残りは700mとのこと。
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ハイキングといえる程度の山道で間違っても手をついてよじ登るような傾斜地はない。歩き続けて登れてしまう。
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登山道に入ってから1時間20分強で山頂についてしまった。YAMAPのコース標準だと2時間25分ということになっているがあっさりしたものだ。台風一過で青空が広がってくれているかと思ったが、案外雲は多く透明度も低かった。それでも開けた眺望に気分は上がる。
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ここらは柚子の産地だそうで、柚子サイダーを頂く。
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うどん700円を注文。この炎天下、冷たいうどんにもできるのはありがたい。梅干、刻み茗荷、胡瓜やトマトが入っていて清涼感のあるうどんだった。
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さて、神馬山のシンボル。

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馬頭のデフォルメはどうなんだろう。なんだか。異議あり。もう少しどうにかならんかったのか。
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山頂の展望席でくつろぐ登山客。ごろんと横になって空を見上げたら。。暑い。山頂は857mでしかないので麓と比べても涼しくも何ともない。40分ほど山頂でうどんを食べたりのんびりして12:51に山頂出発。
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そういえば、今回登る際には登山道で数百匹と言っても誇張ではない数の脚の長い蜘蛛のような虫を見た。胴体がフワフワと宙に浮いているように見えるほど脚が細長い。アカサビザトウムシではなかろうか。赤錆座頭虫と漢字で書くと時代劇に出てくる山賊のような印象だが人畜無害。登山道に出てきており、逃げるスピードも遅いので踏まないように歩くだけでなかなか気を使った。
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可愛いやつよ。
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山中はまだ原種紫陽花が咲く。
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栃谷尾根といっても眺望のない尾根。

 

頭の中をグルグル、グルグルとここ2ヶ月のことが巡る。納得し難いこと、不可解なこと、反省すべきこと、油断すべきでなかったこと。

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グルグル、グルグルと仕事のことを反芻させながら歩くので景色もさほど楽しめず。しかし若干の疲労と引き換えに段々とどうでも良くなってくるというか、開き直ってくるというか。これこそ登山の効用か。

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この登山のご褒美と言うべき温泉風呂のある陣屋温泉に到着。

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檜の大きな浴槽で、窓を開けるとひんやりとした風が吹き込む。熱すぎずこの夏場でも長湯できるのがありがたい。蝉が喧しい。
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見下ろすと遥か下方に渓流があり、その少し上がったところに人工瓢箪池が造られ錦鯉がのんびりと泳ぐ。宿の主人の趣味の池か。まさか鯉料理の生簀ではあるまい。
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6人は入れる大きな湯船を独り占めする贅沢。日帰り入浴は1000円。登山後の温泉としてはなかなかのものではないか。秋の登山帰りに立ち寄るのも気持ちが良いだろうな。
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もう早くも彼岸花が咲いていた。山紫陽花もまだ咲いているというのに。
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終戦記念日。理不尽に大勢が殺されたあの惨劇とそれらを乗り越えてきた人達の苦労を思えば私の悩みなど虫刺されほどのものでしかない。山の緑と湯船の心地よさに身を委ねて思った。何を好き好んで苦痛なことをしてるのか。私が貢献したい対象に貢献できていないクセに、と思う。
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捲土重来。やり直そう。相当カッコ悪いが一時撤退、立て直し。笑うなら笑え。しゃあない。判断を誤ったのは私だもの。

 

10:13 藤野駅

10:50 神馬山4km標識

11:24 神馬山2km標識

11:59 神馬山0.7 和田分岐

12:12 神馬山山頂

12:51 山頂出発 栃谷尾根方面へ

13:22 藤野駅5.2km、栃谷1.2km標識

13:55 陣屋温泉

14:50 陣屋温泉発

15:35 藤野駅

志村電機珈琲焙煎所

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豊島園の庭の湯に行くついでに近くに評価の高い珈琲ロースタリーがあることに気付いたので足を伸ばした。街角のカフェでモダンでおしゃれ。
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軒先にも先があり、「かき氷始めました」の貼紙。変わった店名の珈琲屋だ。
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店内に入ると、いきなり電源タップや電池などの商品棚がある。電機店だった面影なのか。これらを買いに来るついでに珈琲を飲んで行って欲しいのか、珈琲を飲みに来るついでに電池やコードを買って欲しいのか。
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さらに駄菓子やジャムなんかも置かれていてなかなか客にコンセプトを把握させない自由さ。
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レジ周りにもツバメサブレや芋けんぴなどが並ぶ。珈琲のおつまみにどうぞ、ということか。

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その一方でシングルオリジンの珈琲はグアテマラ、コロンビア、エチオピアなど何種類もあり、ここで豆を焙煎もしてくれる。
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立派なサイズのアップルパイは380円と良心的値段。珈琲も500円。最近、エチオピアの中浅煎りが美味しいと思うことが多い。
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年輩女性に聞くと、旦那さんがすぐ裏で電機店を今でも営んでおり、奥様がカフェを開いたようだ。手伝っていた若い女性は娘さんだろうか。

 

「カフェ開きたいんだけど良い?

電源タップや電池とかも商品として並べるしさ。お店の名前も志村電機は残すし」

そんな感じで奥様の夢を叶えたカフェなのだろうか。

 

もしかしたらこの近くにはきめ細かくローストしてくれる珈琲屋も無さそうだし、空白地帯なのかもしれない。自家所有の店舗を改装転用しているので賃料もかからないのかもしれない。

 

陶器+多肉植物+客室数室付きのカフェを営んでみたい。