蓄積

久し振りに、本当に久し振りにスキーをしに行った。かれこれ8年振りになる。昔は上等な競技用のスキー板と靴を持っていたのだが経年劣化で朽ちて割れたので随分昔に処分した。あるのはもう17年も経つノルウェーナショナルチームデザインのスキーウェアだけだ。


そんなわけでレンタル板と靴で臨んだのだが靴はバックルが一つしかなく、足首がぐらぐらとする粗末なもの。


こんな板と靴ではなかなか滑れまいと思ったが、数本滑ると思いの外、エッジに乗れる。一緒に行った同僚が重心が全くぶれないと驚いていた。自分からしたらこんなもんではないとの思いが強い。


しかし高校生の頃に体に繰り返し覚え込ませたものは十年やそこらでは無くならないものだな。スキーを日常の生活からすっかり忘れていたが、体の中に残っていたことに嬉しくなった。一方で職場で英語の能力試験のようなものを受けさせられた。問題解決、時事問題の議論、電話会議での折衝をやる。結果としては次の職階に上がれる水準にはあるのだが英語力事態には進歩が見られない。


声が単調で誉める際に誉めているように伝わらない。時事問題になると語彙力が乏しい。thとs、rとlが曖昧、複数形や単数形を間違えている、助詞が間違えているなど細部に至るまで指摘を頂いた。speak upと言うべき所をvoice upと無意識に言っていたらしく、新聞やテレビの正しい英語に触れないと珍妙な社内英語に感染して英語が腐ると脅された。


こつこつと積み重ねる。体で覚えていざという時に自然と体の中から湧き出るように。そういうのが大事なのだろう。