貫入


陶器に見られるこのようなヒビは貫入(かんにゅう)という。焼成後の冷却時に釉薬の表面と内部の収縮差によってヒビが入っていく。しかもこのヒビ、一日後、一ヵ月後、一年後と深く入り続けていくのだそうだ。幸い、このヒビから水が漏れるようなことはない。



そんな貫入のある陶器で茶や珈琲を飲んでいると隙間に入りこんでこのように色が沈着していく。その自然に生まれる模様を愛好する人も多く、ときに「陶器を育てる」と表現する。


もちろん、こんなパキパキに貫入の入った器を作りたいけれどもどうすれば作れるのかよくわからない。通っている窯で用意される釉薬でも貫入は入るのだろうか。