夏のエクシブ軽井沢パセオに再宿泊。前回は12月末の凍てつく季節で霜の降りた庭が美しかった。
今回は苔の生命力が溢れる夏。パセオ棟はこのゆったりとした客室の配置が良い。満室なはずなのに他の宿泊者の気配を感じない。
実は、マンゴー殿を連れて来る予定だったので犬が宿泊できる部屋を予約していた。こちらの床は全てタイル床となっている。広さは前回泊まった部屋同様、75平方メートルと変わらない。
チェックイン前に消臭したのだろう。ファブリーズかリセッシュの香料の匂いがかなりする。妻は犬の尿の匂いが微かにすると言っていたが、私には消臭剤の香料の匂いしかわからなかった。
二つのうちの寝室の一つ。どちらの寝室も高さのあるベッドでこちらはセミダブル2つ。もう一室はキングサイズだった。
パセオは新しいこともあり、水回りもまだ新しくグレードも高い。トイレも近づくと自動で蓋が開く。室内バスにもテレビがあり、各寝室、居間と合わせて4箇所でテレビが見られる。
これも現在の60代以降をターゲットにした贅沢にも思える。今の30代、40代はどの部屋でも民放テレビを見られることはさほど贅沢には感じないのではないか。むしろBlueToothで自分のPCやiPadから音楽や動画を流してどこからでも自分のデータを楽しめるようにしてくれるほうが贅沢かもしれない。
冬は凍結して足が滑るとのことで閉鎖されていた小道を初めて通った。木陰の小径、涼しい風が抜けて気持ち良い。
宿泊施設の庭とは思えない、派手さのない落ち着きのある池。
デッキにはテーブルやイスもあり、寛いで読書している人もいた。
苔好きには嬉しい空間。
枯葉や枝を小まめに拾って取り除いてあげないと、その部分の苔は枯れてしまう。苔の絨毯はきめ細やかな手入れの証左だ。
朝、起きると窓から見える庭の苔が光って見えた。あえて部屋の照明を灯さずに薄暗がりを愉しみたくなる。
巨大なキノコを発見。
白樺がちらほらと立ち、地表は綺麗に開かれて手入れされている。
エクシブ軽井沢パセオの周辺には蕎麦屋の「きこり」やステーキ「盛盛亭」、天麩羅専門店「きどぐち」などがあるので夕食はホテルの外で食べてしまう。食べる量や好みが測りにくい幼児連れには一人5000円や8000円するホテル内レストランのディナーは雰囲気も含めて荷が重い。朝食は軽井沢の地場の食べ物に溢れた高級スーパー「ツルヤ」で少しばかり上等な生搾りジュースや乳製品、パンやおやきなどを部屋で好きな時間に食べるのが気安くて良い。
子供達も「おもちゃ王国」はそろそろ卒業か。ゴルフやスキーをするわけでも無く、軽井沢の観光もさほど再訪したいところも見当たらないので軽井沢パセオは暫く来ないように思う。
温泉でも無く、露天風呂に開放感も配置の工夫もさほどなく周辺の観光地に目的がなければ、例え部屋からの眺めと室内の設備のグレードは素晴らしくとも、それだけでまた来たいとまでは思わない。
家族層としては、とても小さな乳幼児連れで親が安らぎを求めて来るか、ゴルフやスキーなどを親と楽しめるぐらい大きな子供連れ向きなのかもしれない。
犬を連れて泊まれる宿としてはこのグレードの部屋に1泊4名を2万円で泊まれるのは魅力的。どこにも出かけるわけでもなく、愛犬と部屋でのんびりと寛いだり時折、プールやジムで汗を流したり滞在型の楽しみ方をするには良いのかもしれない。