熱海来宮の温泉保養所

築50年以上の古い保養所で露天風呂もないと聞いていたので、そんなに期待はしていなかった1泊2食7000円の温泉風呂のある保養所に泊まった。

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内装はしっかりリフォームされ古い旅館の様式だが清潔で綺麗。
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そして熱海を一望できる、目の前に熱海城初島を望めるフレームのない大きな一枚ガラスの嵌った客室。眼下には新幹線と在来線が通るのが子供達には嬉しいポイント。鉄道が近いにも関わらず防音もしっかりしていて快適。
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お茶菓子はレトロな羊羹。

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晩御飯が昔ながらの旅館に多い焼物や揚げ物が追加で提供されてくる会席仕立てなのだが、食に煩い祖父母も「良い味ねえ」と連発する素材の良さが感じられる美味しさ。

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来宮神社から見上げて左手の7階建の建物だ。遮るもののない、中から見た眺望の良さが納得できる外観をしている。
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ありがたいことに熱海で丁度、花火大会があり目の前で鑑賞することができた。

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炸裂する高さが保養所の高さと同程度ではないだろうか。
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部屋から特等席で眺められたのは幸運だった。
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跡をひいて流れる花火が好み。
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20分ほどの花火大会だったが飽きさせない。
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そして時折、新幹線が走り抜ける。乗客に花火に気づいた人はどれだけいるだろうか。
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建物は古いし、露天風呂は無いし、食事も見た目の特筆さは無い。しかし眺望は素晴らしく風呂も温泉で浴室も広々、食事は腕の良さを感じる誤魔化しのない丁寧に作られた美味しさ。
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派手な魅力はなく写真映えがしないけれども、五感でその良さをしみじみと感じるような良施設だった。こういうのも良い。気張らずに心底寛げる気安さ。
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両親を連れてこられたのも良かった。なんと母が独身の頃、勤務先の手伝いで来たことがあったというのは驚きの縁。
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来年の夏も来たい。海遊びをするならば南伊豆国民休暇村か熱海の保養所か。新しい場所ならば新島、神津島にも行ってみたい。

 

子供の熱海旅行ハイライト

1.夕食の豪華さ

2.来宮神社の猿回し、御神木、御神籤

3.夜景と花火大会

一番は花火じゃないのが意外。

ラフォーレ倶楽部 箱根湯本

2泊3日で家族で箱根のラフォーレ倶楽部箱根強羅へ。前回の家族旅行は半年前の転職休暇中だった。

 

泉質が良い。

夕方の湯上がりミルクゼリーや葡萄酢、マンゴー林檎酢などの無料サービスは費用対効果が高いと思う。

大きな窓と木々の眺め。

ラウンジが静かで開放的だと気持ちが良い。

自分ではなかなか買えない大型美術目録がたくさん置かれていて眺めて楽しい。

 

60㎡の和室は合宿所のように家具が少なく無駄に広い。

風呂は小さく、眺望がない。

 

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箱根湯本駅に到着し、少し早めの腹拵え。「はつ花」という蕎麦屋に入ったのだが2階は川に面して全開放の気持ちの良い風情ある蕎麦屋だった。箱根という峠の宿場街気分が味わえる。
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自然薯たっぷりの漬汁につけて食べる蕎麦も美味。ここは再訪したい。

 

午後はユネッサンで子供たちを遊ばせた。半年ぶりだが2回目となると飽きて3時間の滞在で長過ぎたほど。もう卒業か。ウォータースライダーも初めての前回にはびびっていたのに、今回は数回滑ると並ぶのが面倒になってしまった様子。

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ユネッサンから無料シャトル強羅駅まで送ってもらい、強羅駅から坂道をひたすら登る。かなりの急斜面で高齢者には無理な道中に思えた。そもそも強羅駅から歩いて行くところではない。
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ロビーラウンジには素敵な「囲炉裏」と呼ばれる暖炉がある。冬には火がくべられるそうだ。
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本棚には美術書や美術展目録がたくさん置かれていて、湯上がりにそれらをパラパラと巡りながら寛ぐのがなんとも言えない癒しの時間だった。小説やら本をたくさん置く宿もある。箱根本箱や新宿パークハイアットなどオシャレで文化的なイメージはまとえるが没頭してそこにある本を読むことなどなかなかない。パラパラとめくれる読まずに眺められる雑誌や美術本が正解なのではないか。

 

ミルクゼリーや葡萄酢、マンゴー林檎酢なども無料で頂ける。こういう細やかな無料サービスは贅沢な気分が増す。もしかしたら食事メニューに1品追加するよりもラウンジに少し上等な無料サービスを用意して複数の接点でもてなしの気分を味わえる方が全体の満足度は高まるのかもしれない。

 

無料アイス食べ放題。

湯上がり無料ところてん。

無料塩プリン、ドライフルーツ。

 

あの宿は良かったなと思い返す時に子供達も口に出すのは夕食に何を食べたかではなく、ラウンジなどの無料アイス食べ放題だったりする。費用対効果の高いサービスとして興味深い。
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たとえ雨でも、雨ならば雨で木々の緑が美しくお籠り感に溢れて好み。大開口の窓もコストは高いかもしれないが見合う価値はあるように思う。
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さて、全40室ほどのうち1室しかないという60㎡の和室。2部屋続きなのだが合宿所のような殺風景さで苦笑した。これで9月の再繁忙期正規料金1室2万8千円はちょっと首を傾げたくなる。1部屋を布団敷きっぱなしにして、子供を寝つかせた後も親が隣の部屋で明るくしてテレビを見たりできるのは良いとして、寛ぐ家具が少し貧相すぎやしないか。

 

割引を使い、素泊まり4名で1人4000円で泊まっているから文句を言うべきではないが完全に隔離される2部屋を有して84㎡のエクシブ箱根離宮と値段がさほど変わらないことを考慮すると見劣りしてしまう。
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部屋からの眺めも他の建物ではなく緑が広がっているのは良いが眺望というほどの見晴らしではなかった。腰高の壁があり、椅子に座って外を眺められるようにもなっていないのでこの緑の眺めも活かされていないように思う。
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銅板屋根が古さを感じさせる。私にとってはポイントが高くテンションが上がるが世間一般には訴求しなさそう。

 

お風呂は露天風呂が全く眺めがなく、目の前にプラスチック製竹塀が迫っていて露天風呂と言えるほど露天部分がなかった。そして湯船も見知らぬ大人が3人も入れば居心地が悪くなるぐらいの小さなものだった。

 

しかし泉質はとても良く、明らかに違いを感じられるほどのとろりとした泉質と勢いよく流れ続ける掛け流し。温度も熱すぎず、かといってぬるくもなくちょうど良かった。
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ラウンジにあった石に描かれた岩魚が好み。岩を拾ってこういう絵を描いてみたい。

 

 

王道の硫黄泉「鹿の湯」で那須旅行を締める

栃木の那須もまた家族と再訪したい魅力的な観光地だった。ジャンルの異なる観光資源が豊富にある。

 

次回来るとしたらどんな旅程にしようか。初日は那須サファリパークやハイランドの遊園地で遊ばせても良い。茶臼岳に登り、鹿の湯で濃厚な硫黄泉と伝統的な湯屋を満喫して温泉宿に泊まる。そこに三斗小屋温泉を2泊目の遠征メニューとして加えても良い。お洒落な高原リゾートレストランのようなものも街道沿いに散財している。とても起伏と表情に富んだ旅程を組めそうだ。

 

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帰りは三斗小屋温泉から北温泉那須本湯へはロープウェイ、バスは使わずひたすら歩いて下った。

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中国大陸から飛来して朝廷に潜り込み日本を転覆しようとした九尾の狐。陰陽師に討伐されて石化された殺生石の伝説がこの地に残る。
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漫画「うしおととら」、「NARUTO」を読み返したくなる。あの九尾がここに、と思うと少しばかりワクワクする。

 

「鹿の湯」は王道のような濃厚硫黄泉の素晴らしい湯だった。41、42、43、44、46、48℃と温度の異なる6つの湯船が幅三間、長さは8間はありそうな広々とした湯屋に整然と並ぶ。

結晶化する黄色い硫黄が濃厚さを物語る。硫化ガスが発生しているので湯船の脇に寝転がるのは禁止なのだそうだ。温泉文化を背負う遺産。

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https://sp.jorudan.co.jp/onsen/details/498/

ジョルダンから写真を拝借。地元から愛されすぎていて無人の時間帯が無さそう。

 

帰途、レモン牛乳を飲んでみた。レモン入と書いてあるのに無果汁。紙パックで中が見えないのに着色料が入っている。レモン果汁を入れて着色料不使用にして欲しいもんだ。

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上級マニア向け「天狗の湯」で夢想

観滝台の脇を歩いて降りていく。車は乗り入れられない。

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  • 秘湯好きは一度は押さえておきたい湯。
  • 遺跡廃墟好きにはたまらない風情。
  • どう改修したら魅力をひき出して蘇らせることができるかを夢想すると楽しい。
  • 猫が人懐こい。
  • テルマエロマエ聖地巡礼湯。
  • 到着してがっかりし、去る頃には好きになっている不思議宿。

 

学び

  • 古かろうとも清潔感は必要。錆びていても禿げていても風情として活かせるがホコリ、虫の死骸、土や葉などの有機的な汚れは掃除すべき。
  • 素材が良ければお金をかけずに魅力を上げる余地は沢山ある。
  • 古い木造建築はモノを少なくスッキリとさせるのが肝要。
  • うるさい原色は極力排除。無地にして種類や形を統一する。

 

えらく無愛想な接客だとか、清掃が行き届かず不衛生な風呂だとか、老朽化しすぎている設備だとかあれこれ口コミに書かれているのでどんなものかと身構えていた。

 

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若い学生のような女の子が番頭をしており、部屋に案内してくれた。宿の娘さんと思われる。

 

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通されたのは6畳間の薄暗い部屋で湿度を感じる。畳は波打っていて傾いている。三斗小屋温泉大黒屋の後に泊まったのは間違いのように思えた。山間部の日照の悪い木造旅館だと仕方がないのかもしれないが、薄暗くジメジメした古い木造家屋は陰鬱さがある。

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もっと良い部屋がたくさん空いてそうだから変えてもらおうかと思って隣の部屋を覗いてみたら、隣の部屋は窓ガラスが割れてガムテープが貼られているぐらいなので私が倒された部屋は一人客としてはそれなりの部屋だったようだ。4.5畳の部屋もあった。


色のついたカーテン、100円ショップで買ったような統一感のない色のゴミ箱。せめて焦茶や黒の無地にすれば良いのに。ちゃぶ台も94年製のものだが古びて侘しさはあるが経年変化の情緒はない。無垢材の机なら味も出たのだろうけれども。

急須はひび割れていてお湯が卓上に染み出してきた。湯呑みも欠けている。まさかここまでとは。

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これは快適な宿としての楽しみ方をすべきところではない。無論廃墟などではないのだが、廃墟好きとしてそんな要素を探して楽しむ。写真撮影を楽しむ。古色を残しながらどう改修すれば蘇るかを夢想する。楽しみ方のスタンスを変えることにした。


そうなるとワンダーランドに見えて来る。

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館内を歩く。カーペットは痛み、ところどころに穴が空いていたり塗料が剥げていたり壁材が剥離していたり。手入れする余裕がないのか、手入れする気がないのか。コロナ禍のここ数年で生じた劣化ではないように感じる。どうせスリッパを履くことを前提としているならば古びると不潔でみすぼらしいカーペットはやめて床は全てコンクリート三和土のようにすればよいように思う。

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この入り組み立体複層構造は悪く言えば分かりづらく、良く言えばファンタジーの世界でワクワクする。
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昔、クーロンズゲートという九龍城を舞台にしたゲームがあった。あの世界観が好き。
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戦後で時間が止まった気がする。
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この迷宮のように階段が入り組んだ館内も照明の光源の位置を工夫したらさらに迷宮感が出て面白い。そういえば御船山楽園ホテルの老朽化を逆手に取った廃墟デジタルアートは秀逸にだと思い出す。


「河原の湯」は宿泊客専用のようだったのでまずはこちらから入る。湯船の底がヌメヌメとしている。このヌメりは掃除して欲しい。

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人口の滝なのだが低木が邪魔をして川面が見えないのはなんとも勿体無い。低木を切るだけならば費用はかからないはずだ。

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湯船の先に湯が流れている岩肌があるのだが、ここにゼログラビティチェアを2、3個並べて滝と川を眺め、木々と山を眺めながら寛ぎ「ととのう」休憩スペースを設けたら素晴らしいのではないか。サイドテーブルが置かれて飲物を飲んだりKindleを置けたらもはやスパリゾートだ。背中をお湯が流れる寝湯でも良い。コンクリートの壁は下地パネルを掛けて苔で緑化したい。安上がりに「ああ自分もここで寛ぎたい」と思わせられる魅力的な光景を作れそうに思う。

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建物の周囲を散策する。ゴミが多い。粗大ゴミ、不燃ゴミは処分が面倒なのはわかるがどう経年しても味は出ない。
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外灯のシェードが錆びたら味わいになるが、壊れたアンテナやコードやら針金やらが放り込まれているのは味わいにはならない。
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ブルーシートや赤いビールのプラケースなどの原色も目障りでしかないのでどこかに仕舞い込んでほしい。

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その一方でこの無軌道の運搬機はもう動かなくとも置き方次第で絵になる。

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使っていない建物もせめて障子を張り替えて夜にLED裸電球をいくつか点けるだけで宿の非日常感を劇的に盛り上げられるように思う。

 

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屋外に温泉プールがある。温泉藻や泥の堆積でヌメヌメとしてネットで不評な施設だ。しかしこうして時折、清掃もしてくれているようだ。

 

この温泉プールの周囲が作為では生み出せないような素晴らしい苔絨毯で覆われていた。

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湿度や日照など条件が合わないと手間暇かけても苔は育ってくれない。こんなに見事な苔が放置されて育っているのだから苔には理想的な環境なのだと思われる。この苔を是非活かしてほしい。

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ここまで苔むして朽ちるには何年かかったのだろうか。撤去しなかった美学に脱帽。

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広大な温泉から立ち昇る湯気越しに観る旅館の風情は美しい。

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これがさらに魅力的に映るのは夜なはずだ。残念ながら夜は建物も真っ暗で何も面白味のない光景だった。LED型裸電球で湯屋や建物を照らしたら幻想的な光景になるはずだ。背景に山を背負ってポツンと1軒の幻想的に浮かび上がる温泉宿。山形銀山温泉能登屋のライトアップが温泉好きなら一目でそこだとわかるようにアイコニックな光景になると思う。

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いっそ、温泉ナイトプールと時代もののコスプレと写真撮影会のイベントでも開けば良いのに。

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この宿のシンボルとも言える「天狗の湯」。無加水、無加温の源泉掛け流しの湯が渾々と湯船の外へ溢れて流れ続ける。お湯の温度も熱すぎることなく気持ちが良い。テルマエロマエのロケ地にもなったそうだ。

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脱衣所から湯船への動線が自炊室方向から丸見えなのが少し困りもの。女性にはしんどいのではなかろうか。混浴文化維持に矜持があるなら否定はしないけど女性専用時間はあっても良いのでは。

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迫力の天狗面。天狗の湯が子宝の湯とされがちなのはその天狗の形状に由来するのだろうか。

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天狗の湯の奥に打たせ湯がある。なかなか強い水圧の滝湯で湯温が熱めなのが素晴らしい。足の裏に当てたり腰に当てたり、指圧代わりになる強度。しかも湯が熱く量も多いので体が冷えない。もう少し浴室を明るくしてくれたら良いのだが。そして入口床のヌメヌメを掃除してくれたら。

 

コロナのせいで客が減り、現在は食事を提供していないそうだ。従業員も皆解雇してしまった。安定した予約数が続かないと仕入れや仕込みができないし、人を雇えないとのこと。週末やハイシーズンだけでなく継続して雇える見込みがないともう別の仕事に就いてしまったパートを呼び戻すことも新たに雇うことも難しいのだという。

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こちらが炊事場。

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年季の入った調理器具が積み上げられている。
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予約の際にも「うちは湯治宿ですので食材を全部持ち込んで頂いて自炊してもらってます」と念を押されたのだが、実態としては食事を出せなくなったので自炊場があるので湯治宿=自炊と強調して宿泊客を取り続けているだけのようにも思えた。

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セブンイレブンの1分湯戻しのカップ焼きそばを持参したが選択を間違えた。一平ちゃんかペヤングにしておくべきだった。ちと侘しい。
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何せ自炊しても食べる場所がない。設備が自炊式湯治宿を想定した作りにはなっていない。長い廊下を歩いて客室に持って行って食べるのは抵抗感のある客もいそうだ。


開き直って自炊を売りにしても良いと思う。ただ、食材を客が持参するのはしんどい。米や馬鈴薯や人参、玉葱などの日持ちのする根菜類とカレールー、シチューのルーなどを取り揃えて食材購入式にし、各自で調理して食べてくださいでも良いのではないか。蕎麦、ラーメンなどを置いても良い。

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古びた漆塗りの御膳をたくさん安く買ってきて積み重ねておき、宿泊客にそれに自炊した夕食を載せて今は使われていない風情ある食堂広間に自分で運ばせて食べてもらうのでも面白いように思う。各種スパイスやハーブを取り揃えておいて、客に好きに味変して遊んで貰えば良い。逆手に取って面白味や目玉にする余地はありそうに思う。

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娘さんに情熱と想像力を持った婿さんが見つかって次の世代が盛り立てていって欲しい。温泉としての魅力的な素材に恵まれているので蘇るはずだ。「九尾の狐」という地元の魅力的な物語をもっと取り入れても面白いように思う。

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2時間山歩きして辿り着く秘湯「三斗小屋温泉」へ

自分の中の温泉十選の三指に入る温泉旅館に出逢えた。ここは是非息子達と再訪したい。

  • 理想的な檜風呂。全二面がガラス窓の開放的な浴室。
  • 無加水、無加温、掛け流しでありながら、丁度良い熱さの温泉。
  • 理想的な昔ながらの木造客室。
  • 2時間登山しないと辿り着けないご褒美感
  • 布団に入りながら客室の障子を開けると山と空と繋がる開放感。ひんやり気持ちの良い空気。
  • 山奥にありながら朝夕に食事が出るしお酒もある。豆から挽いた珈琲も飲める。
  • 写真を撮っていて飽きない風格ある建物。
  • 気持ちの良い接客と活気

大袈裟かもしれないけれども人生で知っておきたい温泉宿だと思った。

 

無論、不都合な点もある。しかし不都合な点の多くは魅力と表裏一体に思えた。

  • 電波が届かない。
  • 電源がない。充電はできない。
  • 2時間の山道を歩かないと辿り着けない。
  • 隣室との壁は薄い。
  • 9時消灯。食事は17:30と6:30部屋食。
  • 風呂トイレは共同。

苦手な人もいるのだろうが、私には気にならない。

 

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文化財級の建物が素晴らしい。興奮して隈なく探索した。11月から3月までの冬の間は閉鎖される過酷な山奥で無人で風雪に晒されても耐える頑健な作り。

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この山奥でこれだけ綺麗に維持できているのはすごい。
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なかなか格式の高い造りをしている。けして山小屋や木賃宿という類ではなく旅館。
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木造の立体的な構造になぜかワクワクする。
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軒と庇が深く差し込む光の柔らかさがたまらない。谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を引っ張り出して読み返したくなるが電波は入らない。

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全ての部屋が開口部が広く、畳に座った視線の高さから外を眺められる造り。
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風呂は岩風呂と大風呂があり、それぞれ源泉が異なる。加水も加温もしてない掛け流し湯なのだが岩風呂はかなり温い。37℃ぐらいだろうか。1時間ごとに男女が入れ替わるのだが、みな1回岩風呂に入ると大風呂の時間を待つようになる。

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それにしてもこの山奥でこの手入れの行き届いた風呂の素晴らしさよ。木造の二面全面ガラス戸。風が気持ち良く吹き抜けていく。遠方の山も眺められ、木々の緑も楽しめる。

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全くもって理想的な浴室だ。大風呂は湯温も高く、温度の異なる二槽があるのでいくらでも長湯できてしまう。
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清々しいったらありゃしない。

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溜息の出る美しさ。
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湯屋に高さがあるので藪の中ではなく木々の中、森林浴のような気持ちよさがある。

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外から見ると浴室の外の環境がよくわかる。よくぞこんな立地に作ってくれたものだ。
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柔らかな陽が差し込み、山の上のひんやりとした冷気が湯気を立ち昇らせる。

 

紅葉の季節など繁忙期に客を通すという別館も歩き回った。

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まだ新しく木が白木の色をしている。陽が差し込み、しっかりと日干しされた清潔な寝具。なんだかもう理想的な快適な木造建築だ。
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眺めてうっとりとする柔らかな陽射しによる陰影。
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開けた庭には木製の大きなテーブルが二つあり、湯上がりにビールを飲んで涼むのに最高だった。アキアカネが飛び回り、蝗が跳ねる。雲は少なく空に高い。こんな解放感は久しぶりだ。

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障子を開けると山と青い空に繋がる。ひんやりとした空気を顔に感じながらも、身体は羽毛布団の温もりにうずめられたまま木々の緑と流れる雲をぼんやりと眺めていられる。

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湿った煎餅布団ではなくふかふかの羽毛布団。
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見上げれば空。

 

障子を開けた方向には空間が開けており、網戸など無いのに不思議と蟲も蚊も入ってこない。

 

こんな山奥で、朝夕二食を頂ける。夕食は17:30、朝食は6:30。丁寧に御膳に載せて部屋まで届けてくれる。目の前に御膳を据えて、全開放して山を眺めながら御飯を頂く。鮭のフライ、クリームシチュー、お浸し、味噌汁、お櫃に白米2杯分。何が嬉しいって日本酒、ビール、豆から挽いた珈琲と何でも飲物も揃っていること。

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接客だって丁寧で心地よい。さらに20代の若い男女が手伝っていて活気がある。人まで気持ちが良い。

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燃料はドラム缶で年に1回、ヘリコプターで荷上げし、米などの日持ちするものはその際にまとめて飛ばすそうだ。秋になって足りなくなった食材や調味料、そして日持ちしない食材は「歩荷」と呼ばれる人が背負子に食材を積んで人力で荷上げしてくれるのだそうだ。一回に40kgから強者になると80kg近くを背負い、1.5時間の道程を登って来るのだそうだ。私がたまたま会った「歩荷」さんは元陸上選手でコロナ禍で海外青年協力隊に行くことができないのでこちらの旅館で働いているという人。他にも「歩荷」を専門にしている人がいるらしい。報酬はkgあたりの重量制で手前の山荘だといくら、さらに山奥の山荘だといくらと距離に応じて値段も変わるそうだ。

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上半身裸で汗だくだく。「見苦しくてすみません」と爽やかな破顔で挨拶してくれた。

 

これがヤマト運輸や佐川急便などが如何にコストを下げるか苦労している流通で話題の「ラストワンマイル」というやつの最難関なケースか。三斗小屋温泉Amazonは届くのだろうか。どこまでがカバー範囲なのだろうか。

 

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陽が暮れるとまた違う魅力的な表情を見せる。「ランプの宿」としても知られる。
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真暗闇の中で活気を感じる灯火。

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夜風呂も素敵。何から何まで素敵。
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部屋に戻っても天国。風呂で過ごしても天国。21時に電気も消えて寝るしか無くなる。皆、山を越えて来て疲れているのですぐ寝入る。

 

翌日は隣り合う三斗小屋温泉煙草屋の露天風呂に日帰り入浴利用をした。1000円也。

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こちらも素晴らしい。小高い一画に山を一望できる絶景露天風呂。湯も熱すぎずぬるすぎず申し分ない。

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雄大な山塊。
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水のペットボトルとKindleを持ち込んで独占している大きな湯船で湯に浸かったり、本を読んだり。結局1時間半長湯して一冊読みきってしまった。

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湯船の横に脱衣所があって、荷物を目の届く範囲に置けるのもありがたい。案外、貴重品を目の届かない場所に置かないといけないと不安が残るのだが、ここだと安心できる。

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今回で2冊の本を読み切ってしまった。電波が入らず、WiFiも無い。テレビもない。非常時に使える衛星電話と公衆電話のみ。SNSのプッシュ通知も来ないので、とても集中して本が読めることに気づいた。

 

企業では普段の仕事から離れてどこかの研修所やホテルで合宿をしたりする。中長期の事業戦略や組織の話をしたり、そんなイベントをオフサイトと呼んだりするが三斗小屋温泉は「一人オフサイト」にうってつけだ。一人、外部からの情報を遮断して本を読んだり自分の人生や今後の計画を練ったり。

 

Kindleは旅に最適なお供だった。何冊ダウンロードしても280g程度で荷物が重くならない。しかも数日充電しなくとも電池が持つ。そして防水。メモまで取れて一瞬で後から検索できる。コンセントの無い秘境の屋外絶景温泉で読書をすることを想定して作られたかのようなアナログ感覚のデジタルデバイスだ。良い買物をした。

神馬山に考え事登山。陣屋温泉に癒される。

「悶々としてるなら山でも登っといで。高尾山とか。」そう送り出してもらった。

 

私のことを理解してくれている人はそうはいなくて親とパートナーの有り難みをしみじみと感じる。まあ、一般論として他の人を深く理解する動機などないから自然な話だ。私だって親しいと思っている友人のことすら結局のところよく知らない。私のことを深く知ってくれている人がいるということは貴重なことだ。

 

流石に高尾山で人混みに揉まれては考え事には適さないので、神馬山に登ってみることにした。

 

藤野駅から歩いて山頂まで2時間。

・山頂では眺望を前に茶屋で昼食。

・下りも山頂から陣屋温泉まで1時間。

・爽快な檜風呂 陣屋温泉

・陣屋温泉から藤野駅まで45分。

辛抱のない子供たちを連れて行くにはちょうど良い負荷と所要時間かもしれない。もう少し涼しくなった秋口にここ神馬山を登るか、東京都最高峰と煽って雲取山を登るか。

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夏の山の緑。
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藤野駅からのバスは10時までで午前の便は終わっているので駅から徒歩で20分ほど。ここが登山道への入り口。
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登山道は4kmの道程のようだ。
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35分ほど登って残り2km地点にある休憩所に到着。雨宿りシートなんてものを備えてくれている親切。
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さらに25分ほど登って和田分岐に到着。残りは700mとのこと。
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ハイキングといえる程度の山道で間違っても手をついてよじ登るような傾斜地はない。歩き続けて登れてしまう。
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登山道に入ってから1時間20分強で山頂についてしまった。YAMAPのコース標準だと2時間25分ということになっているがあっさりしたものだ。台風一過で青空が広がってくれているかと思ったが、案外雲は多く透明度も低かった。それでも開けた眺望に気分は上がる。
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ここらは柚子の産地だそうで、柚子サイダーを頂く。
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うどん700円を注文。この炎天下、冷たいうどんにもできるのはありがたい。梅干、刻み茗荷、胡瓜やトマトが入っていて清涼感のあるうどんだった。
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さて、神馬山のシンボル。

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馬頭のデフォルメはどうなんだろう。なんだか。異議あり。もう少しどうにかならんかったのか。
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山頂の展望席でくつろぐ登山客。ごろんと横になって空を見上げたら。。暑い。山頂は857mでしかないので麓と比べても涼しくも何ともない。40分ほど山頂でうどんを食べたりのんびりして12:51に山頂出発。
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そういえば、今回登る際には登山道で数百匹と言っても誇張ではない数の脚の長い蜘蛛のような虫を見た。胴体がフワフワと宙に浮いているように見えるほど脚が細長い。アカサビザトウムシではなかろうか。赤錆座頭虫と漢字で書くと時代劇に出てくる山賊のような印象だが人畜無害。登山道に出てきており、逃げるスピードも遅いので踏まないように歩くだけでなかなか気を使った。
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可愛いやつよ。
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山中はまだ原種紫陽花が咲く。
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栃谷尾根といっても眺望のない尾根。

 

頭の中をグルグル、グルグルとここ2ヶ月のことが巡る。納得し難いこと、不可解なこと、反省すべきこと、油断すべきでなかったこと。

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グルグル、グルグルと仕事のことを反芻させながら歩くので景色もさほど楽しめず。しかし若干の疲労と引き換えに段々とどうでも良くなってくるというか、開き直ってくるというか。これこそ登山の効用か。

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この登山のご褒美と言うべき温泉風呂のある陣屋温泉に到着。

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檜の大きな浴槽で、窓を開けるとひんやりとした風が吹き込む。熱すぎずこの夏場でも長湯できるのがありがたい。蝉が喧しい。
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見下ろすと遥か下方に渓流があり、その少し上がったところに人工瓢箪池が造られ錦鯉がのんびりと泳ぐ。宿の主人の趣味の池か。まさか鯉料理の生簀ではあるまい。
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6人は入れる大きな湯船を独り占めする贅沢。日帰り入浴は1000円。登山後の温泉としてはなかなかのものではないか。秋の登山帰りに立ち寄るのも気持ちが良いだろうな。
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もう早くも彼岸花が咲いていた。山紫陽花もまだ咲いているというのに。
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終戦記念日。理不尽に大勢が殺されたあの惨劇とそれらを乗り越えてきた人達の苦労を思えば私の悩みなど虫刺されほどのものでしかない。山の緑と湯船の心地よさに身を委ねて思った。何を好き好んで苦痛なことをしてるのか。私が貢献したい対象に貢献できていないクセに、と思う。
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捲土重来。やり直そう。相当カッコ悪いが一時撤退、立て直し。笑うなら笑え。しゃあない。判断を誤ったのは私だもの。

 

10:13 藤野駅

10:50 神馬山4km標識

11:24 神馬山2km標識

11:59 神馬山0.7 和田分岐

12:12 神馬山山頂

12:51 山頂出発 栃谷尾根方面へ

13:22 藤野駅5.2km、栃谷1.2km標識

13:55 陣屋温泉

14:50 陣屋温泉発

15:35 藤野駅

豊島園「庭の湯」でサウナリフレッシュ

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豊島園の横にあるスーパー銭湯庭の湯」はサウナが広々としていて気持ちが良い。100℃近くと温度も高めで、木の香りもする良サウナ。2時間おきにロウリュウタイムもある。水シャワーと水風呂もすぐ脇にあって動線も良い。

そして整って休む露天風呂エリアのデッキチェアからは庭の樹々の緑が視界一杯に広がり森林浴も味わえる。

 

サウナで身体を熱らせ、水サウナでシャキッとした後に屋外のリクライニングチェアに横たわった際の重力を倍に感じて全身が脱力するような感覚に病みつきになっている。20分ほど寝てしまい目醒めた後の爽快感たるや。
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明るい休憩所にはテレビ、電源のあるリクライニングチェア。
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薄暗い休憩所も落ち着く。
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食事処からも緑を眺めながら寛げる。
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ビールも日本酒も焼酎もソフトクリームも。マッサージも。何でもある癒しの遊園地。
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しんどい時に気分を立て直して仕事に向かう救いの湯治場。子供向け遊園地「豊島園」の隣に建てながら未成年禁止の大人の憩いの場にしたその判断を尊敬する。豊島園から流れる子供連れを受け入れた方が収入増にはなるだろうに。
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営業時間10:00〜23:00。