実感

11日夕方時点では宮城や福島の被害情報が得られずにいたので、もしかしたら奇跡的に悲劇は少ないのではないかと淡い期待を抱いていた。ただ10メートルの津波が襲ったとの情報と報道される被害程度があまりに乖離していており気持ちが悪かった。


津波の被害が明らかになりだして言葉を失う。それでも静けさが戻り「震災後」となりつつある時間経過後でも、全く違う時間が流れているかのように福島第一原子力発電所の状態は進行形で悪化するばかり。このまま一晩寝て朝を迎えたら、原子力発電所も無事大過なく停止されたとの報道が聞けるのではないかと耳を塞ぐように寝た。


しかし朝起きてテレビをつけて最初に聞いたのは炉内の冷却水水位が低下し続けているとの報道だった。悪夢が続いていた。時を経るにつれ燃料棒が90㎝露出した、170cm露出した、炉内の圧力が上昇し続けている、炉心のセラミックの融解が始まったと状況は悪くなるばかり。最悪の事態として何が起きるのか見当がつかず。テレビを観ているだけで何の役にも立てるわけでもないので家を出た。こんな惨事が起きている中、ホワイトデーのお返しを買わねばならぬ現実もある。


そして出先で一号機の建物に爆発があったとの噂を聞く。ただただこれ以上悪化しないことを願うばかり。何が起きているのか全く実感が湧かない。想像力の欠如。